283：ナンデェ！！？ ページ35
絶までしてるんだ、バレるはずがない。
Aは、絶に対しては絶対的な自信がある。
このままやり過ごす。
けど、やり過ごしたあとはどうしたらいいんだ。
Aは物陰で気が遠くなる気持ちを顔に出す。
「Aが来なかったかな？走っていったと思うんだけど♧」
ヒソカとこんなにも早く対面することになるなんて。
ゴンは不思議な気持ちだった。因縁の相手、そう言われればそうだ。
レオリオとクラピカだって、妙な気分を感じていた。
四次試験の時も、こうやって彼と対面した。
緊張した空気を醸し出す三人に、ヒソカはわざとらしく肩を竦め「安心しなよ、今は君達と遊びたい気分じゃない♢」と告げる。
「Aに用があるだけだよ♤」
君達は答えてくれるだけでいい。
相変わらず不気味な空気感を纏っているが、普段よりは物腰柔らかなようにも見える。
「…キルアのお姉さんに何かしたの？」
「その口ぶりだと、Aと出くわしたってことかな♧」
ゴンは思わず、やべっと舌を出す。
後ろの二人は顔を抑え、「アホ…」と呟いた。
ヒソカは喉奥で笑って、一息置くと「何もしてないよ」と返した。
「急にしりとりをさせられて、逃げられたんだ♡」
嘘つき！！
Aは柱の陰、唇の裏で叫ぶ。
合っているがもっと大きく要因があるだろうが。
「一体、お前らどういう関係なんだ？ちょっと前に聞いたら、妙に歯切れの悪い返事しか返ってこねーしよ」
すると、ヒソカはレオリオの言葉に微かに驚いた顔を見せた。
「…友達って返してこなかったのかい？」
「…？あ、あぁ。なんだ、お前ら友達だったのか？っつーか、ヒソカお前に友達なんて概念があったのか！？」
ギョッとするレオリオには気も留めず、ヒソカは顎を撫でる。
「返さなかったのか。ふぅん、なるほどなるほど♡」
緩く口元を吊り上げる姿。
三人は疑問に思って顔を見合わせる。
「で、Aは？」
「えっと、」
「向こうだ」
ゴンが言いかけた口を片手で塞ぎ、クラピカは廊下奥を指さす。
ダメだ、ゴンに任せたら墓穴を掘ってしまう。
「私達には目もくれず、奥へ走っていったよ」
「あっちね、どうも♧」
短くヒソカが返事をし、緊張の空気を残しつつも三人は胸を撫で下ろそうとした。
ヒソカが動き出し、三人の横を通り抜けた時。
「で、君はそこで何してるのかなA♡」
みーつけた♡
そう言わんばかりに、柱横から顔を覗かせAは今世紀最大の叫び声をあげた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 283人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鼻毛太郎(プロフ) - みこさん» コメントありがとうございます！新しい扉開けたようで、私としてはとても嬉しい限りです限りです😂現在進行形で長く続くシリーズではありますが、是非引き続きお楽しみください！！ (2022年6月1日 22時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます...！実は私ヒソカさん、可もなく不可もなくくらいだったのですが...この話を読み始めたらなにやら目覚めました...笑← 一気に読み進めてしまい、夢中になっております！！続編もウキウキしながら楽しみに読みます！！ (2022年6月1日 20時) (レス) @page50 id: e77f4d9956 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» 毎回ポテトさんからコメント頂けて本当に有難いです；；私こそ、ポテトさんからのコメントを楽しみにしているんですよ…段々クロロとのシーンが刻々と迫ってきていますね…私自身も皆さんにお見せできる日を楽しみにしています！こたらこそ、以降も宜しくお願いします！ (2021年7月9日 1時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト(プロフ) - 続編おめでとうございます。本当に一話一話を読むのが、楽しいです。これから、お姉さんがクロロとどう関わっていくか楽しみです。ヒソカとの、いつもの会話が久しぶりに見れて、「やっぱりこれだよな」と思い、最高でした。これからのお話も楽しみにしています。 (2021年7月8日 22時) (レス) id: 1bfcbf4b39 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» ああありがとうございます；；凄く達成感を感じますね…この展開、ネタ帳を見たら昨年の9月に決まってたみたいでビックリしました。温めていたものを皆さんに見せられてとても満足しています。神回まで言われて、本当に嬉しい限りです…；；；； (2021年6月29日 0時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2021年5月30日 0時
