彼が消えて早5年。今私は…【降谷零・安室透】

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side蘭



「蘭！！ひっさしぶりに、A姉と会えるわよ！」




園子が急にそんなことを言うからびっくりしてコーヒーを噴き出しそうになってしまった。




Aさんは園子の12歳年上の従姉妹で私も新一も良くしてもらっていたとても美人なお姉さん。ただ、成人してから会っていないから今の姿は少し想像しづらい。




「Aさん？でもどうしていきなり？？」




「A姉、携帯変えたから連絡つかなかったみたいなんだけど、変えたこと教えるの忘れてたってさっきメールが届いたの！！」




それで、お詫びついでにお茶しようかって！！





うきうき、わくわくと言った様子を隠さずにそう言った園子につられて私も笑みをこぼした。




「それで、どこで会うの？？」



「今もうポアロにいるって！！」


「ポアロにいるの！？？？」



YES！！行くわよ！！とそのまま園子に腕を引かれて事務所からポアロへの階段を降りる。



ドア鈴を鳴らしながらポアロの中へ入って行くと、カウンター席に座り1人でパソコンを触りながら飲み物を飲んでいる女性がいた。




「いらっしゃいま...あ、園子さん、蘭さん。」




カウンター内にいた梓さんの声にこちらを向いたその女性はふわりと笑って私と園子を呼んだ。





「久しぶり、園ちゃん、蘭ちゃん。」







私の知っているAさんの面影を残しつつも、どこか大人な雰囲気を醸し出しているAさんに、思わず私と園子は赤面したのだった。

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