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472:ギャルとこの社会 ページ22

「Aさ______ッ、」


伏黒は、ほぼ反射的にAのもとへ駆け寄ろうと一歩踏み出した。
そして、伏黒の背に激痛が走り抜けた。
それはまるで、皮膚を電気ナイフで切りつけられたような熱い痛み。

飛び出た血飛沫と、倒れるその瞬間。
伏黒は自身の背後を横目で確認した。



「あぁめんどくせぇ!!あの金髪女は殺していいんだっけなぁ!?知らねぇ、知るかよ、関係ねーなぁ!!そこに居たテメェらが悪ぃんだよ!!」



刀を振り翳す新たな謎の男。



呪詛師___重面春太である。



















ねぇ、夏油様。


青空の下で、私達は夏油様に訊ねた。


その日は本当に天気が良くて、屋上に出ると息を大きく吸い込みたくなるほど心地の良い日だった。
一つだけ許せないところは、屋上から見下ろせるこの社会でのうのうと“猿たち”が暮らしているところだった。

誰のおかげでそんな顔をしていられるのか。
その顔のおかげで、どれだけの人が___呪術師が心を削られてきたのか。


でも、夏油様が居るなら、こんな世界意図も容易く壊してしまえる。


ねぇ、夏油様。
どうしてすぐ壊してしまわないの?


五条悟が居るから?
五条悟って何者なの?



「親友、だったんだ。喧嘩しちゃってそれっきり」



夏油様は、私に髪を整えられながら言った。
でも、どうして壊してしまわないのかは教えてくれない。



私達は分かっていた。


五条悟が居るから、じゃないんだ。




私達が見下ろす社会。
猿たちがのうのうと暮らすこの社会。
この社会を守っているその一人が________可借夜Aだから。




「夏油様、」


「ん?」


「…可借夜Aは________夏油様にとって、何なの?」




可借夜Aが羨ましかった。
私達じゃ、夏油様のそれにはなれないから。
可借夜Aが居なければ。
夏油様は何にも縛られず生きていけるのに。

どうして可借夜Aばっかり。
なんであんな女。
私達の方が、夏油様のこと大好きなのに。
夏油様のなんなの。


あんな女、あんな女。







「____________世界で一番、幸せになって欲しい人。かな」






静かに本を閉じて、そう言った夏油様。
髪の隙間から見えたその瞳は、私達には向けたことのない瞳をしていた。
幾ら私達に優しくしてくれても、その瞳は見せてくれない。



可借夜Aにだけ向ける瞳。






私達は、その時をもって可借夜Aを恨むのを辞めた。
完敗だった。

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プルメリア - ありがとうございます!頑張りますね! (2023年1月9日 7時) (レス) @page5 id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - プルメリアさん» 出来てますよ…!多分、宿儺のやつですかね…?まだ中身を確認していないので、あれですが投稿自体は出来てますよ…! (2023年1月8日 20時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア - えっと、あの、忙しかったらいいです!ただ、きちんと投稿できているかだけ...お願いします... (2023年1月8日 20時) (レス) id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア - 私、試しに投稿してみたんですが...きちんと投稿できているか心配でして。少し確認してくれませんか? (2023年1月8日 20時) (レス) id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア - 本当に嬉しいです! (2023年1月8日 14時) (レス) id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2022年11月27日 22時

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