【呪術廻戦】呪術とギャル-0-

018：天与呪縛 ページ18

普段なら、撫でてんのか叩いてんのかハッキリしろ、っつーか勝手に触ってんじゃねぇ！！ってオッサンの手を叩き落とすんだけど、今日は隙を見せてしまった。

私は目を丸くして、オッサンの膝に両手をつき身を乗り出す。

｢やっぱ知ってんだ…！｣

｢あぁ。知ってる。…お前が高専入学したって聞いた時は、馬鹿だなと思ったがな｣

｢は？意味わかんねーんだけど。貶してんのかよ｣

ムッと顔を顰めると、オッサンは面倒くさそうに私の頭をぽふぽふと叩いた。
さっきとちょっと違う。宥めるみたいな。

けど、さっきよりムカつくので私はオッサンの手を払う。

｢ただ、お前の理論は上出来だったが、少し違うとこもある。いや、お前が勘違いしてるとこだな｣

｢…？｣

｢お前、俺が呪術師だと思ってるだろ｣

｢…違うの？｣

正解。
オッサンは呪術師なんだ。
そう思っていた。

眉間に皺を寄せると、オッサンはくくと喉を鳴らした。

｢違う。それに、1つ目の推理…俺は確かに驚いちゃいねーが、同時に俺は呪霊が見えちゃいない｣

｢え！？じゃあ、1つ目の推理は間違って……ん？でも、驚いていないっていうか…私の周りに呪霊が来てたのは分かってて…ん？｣

どういう事だ？
私が頭を悩ませていると、オッサンは私の鼻にとんっと人差し指を置いた。

｢匂いで分かる。それだけじゃねぇ、五感で分かんだよ。手に取るようにな｣

そして、極めつけに呆気に取られる私の鼻をきゅっと摘んだ。
息がしづらくなり、急いでオッサンの手を叩き落とす。

｢なにそれ。オッサンの術式？｣

｢生まれつき。お前の引き寄せ体質みたいなもんだ。それも、生まれつきだろ？まぁ……天与呪縛じゃねぇけど。お前の体質は。因みに、俺は術式持ってねーよ｣

｢てん、…は？｣

｢天与呪縛。高専で教えて貰ってこい。もしくは教科書読め。｣

｢教師みてぇだな、うざ。｣

言ってやるとオッサンはゲラゲラ笑った。
腹立つわ。

｢呪術師じゃなくて、術式持ってなくて、呪霊見えてなくて……オッサン、もしかして私よりもポンコツ？いだっ、｣

小突かれた。

｢お前の方がポンコツだ。そんだけ持ってなくても、お前の母親の手伝いしたりしてたんだ、天才だろ。崇めろ｣

｢うざぁ、オッサンマジウザいな。｣

小突かれた額を擦りながら、オッサンへの悪口を好き放題言う。
それでも、オッサンはなんの傷も受けませんみたいな顔してて、なんか超腹立つ。

｢…じゃあさ、オッサンは強いってこと？｣

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