073：幼女、やみぃ ページ23
＿＿＿＿。
あら、まぁ…。
ぽかんと口を開け、チャーリーとヴァギーは目の前の光景を前にただただ佇む。
「A、あれ。なに？」
「アラスター様のリサイタル」
手を繋ぐエンジェルが目の前の光景について訊ねれば、Aは当然が如くと言わんばかりに言葉を返す。
そんなこと言われましても。エンジェルがより説明を求めようとAを横目で見下ろすと、Aはやれやれと短くため息をついて小さい片手を広げた。
「ぱーちー」
「なんで分かんねーんだよ、みたいな顔をお前にされるのすンごいムカつくな」
なぁにが、ぱーちーだ。
エンジェルがAの頬を両手でみょーんと伸ばすと、手が離れたと隙を見たニフティが駆け出そうとするので、残りの手でニフティの胴体をぐるりと囲んで確保する。
腕がいっぱいって本当に便利。
「エンジー、やぁー」
「かわいこぶりっ子しやがって」
襲来したサーペンシャスを影から出した触手で甚振るアラスターの姿。
まぁ、ゲラゲラ笑って愉快そうだし、リサイタルだとかぱーちーだとかはあながち間違っていないかもしれない。
「えーっと…アラスター？あの、もういいんじゃないかしら…」
サーペンシャスと彼の部下達の断末魔に、アラスターの背から恐る恐る顔を覗かせるチャーリーが声をかける。
しかし、アラスターの愉快でよく響く高笑いが消える事はない。
段々不安になってきたチャーリーは、今度はAの方へ行き「ねぇ、A…あの、どうにかしてアラスターを止める方法ないかしら…」と耳打ちする。
「アラスター様、気が済まないといつも終わらないから」
「そうは言っても、このままじゃホテルの評判が下がっちゃう…！」
何とかしてよA！と、小さき彼の助手の両肩をぐわんぐわんと揺するチャーリー。
そんな時、叫び声を上げて彼らの前にサーペンシャスがぼとりと落ちてきた。
おまけに、Aとチャーリーの横にべしゃりとサーペンシャスの部下である卵も数匹落ちてくる。
「…」
「A…ダ、」
割れて中身が爆ぜた卵をじっと見つめるAに対し、早くも察したチャーリーが止めようと口を開いたが遅い。
食欲に正直なAは、有無を言わさず大口をあけてバクリと平らげてしまった。
「やみぃ…」
口の端をぺろりと舐めて、Aが瞳を輝かせたのは言うまでもない。
「おやおや、ウチのAにまで食料提供とは気が利きますねぇ！忘がたい経験、感謝致します！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 415人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鼻毛太郎(プロフ) - 山田さん» コメントありがとうございます！🙌🤍❤️バレちゃいましたか…エンジェルが実はママのポテンシャルの方が高いことに……ぜひポルノスターとロリドラゴンの明らかに交わらない種の二人の科学融合も楽しんで頂ければ幸いです…！ (4月5日 17時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
山田(プロフ) - ここのエンジェルがお兄さんってよりお母さんすぎて…好き… (4月5日 16時) (レス) @page19 id: 0899aeffef (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ぷっつんプリンさん» 遊びに来て頂きありがとうございます！😭🤍大人にもなれます、みたいな展開にあんなこもやこんなことも出来るなぁと当人は呑気に考えております、、、作者としてはその妄想をぜひお聞きしたいところ…！笑今後もぜひ楽しんで頂けますと有難いです！ (3月28日 18時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ぷっつんプリン(プロフ) - 遅刻致しましたが続編おめでとうございますm(._.)m早速拝見しました…幼女、まさか年齢操作できる系なの…？妄想が捗ります。続き待ってます (3月28日 18時) (レス) id: a63dbea87c (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ミカン酢さん» コメントありがとうございます😂🙌2章初っ端、完全に脳破壊回となっていますが幼女とて悪魔ですので…こんなもんですよ…(？？？)とはいえ、全貌も明らかになっていない姿ですが、ぜひ正式公開される日を楽しみにしていてください😌 (3月19日 11時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2024年3月18日 13時
