053：幼女、プレゼント ページ3
呼吸が酷く乱れ、自分の心臓の音が大きいのか呼吸の音が大きいのか、それすらも分からなくなる。
「あ、アイツに…っ」
乾いた喉からなんとか言葉を絞り出す。
「アイツにっ、なにかしたのか…！？」
ムカつくこともあるが、良い奴なんだ。
この会社には一緒た入社して、今日までなんとか頑張ってきたんだ。
そいつとの別れが、あんなトイレに行ってくるなんて日常の一片であっていいはずが無い。
地獄に落ちているのは確かに俺達だ。
生前ある程度の悪さを働いたから、この理不尽で物騒な世界に落ちてきている。
けど、この地獄で第二の人生を歩んじゃいけないなんてルールは無い。
死んで尚、不幸で理不尽な目に合わなくちゃならないのかよ。
「いいえ」
抑揚の少ない、不気味なほど落ち着きを払った女の声が耳元で鳴った。
「ただ、貴方がアラスター様の言う通りにするかによります」
全ての判断は、『ラジオデーモン』の手の上。
あの男と目が合ったその時には、自分の自由は失ったと思った方がいい。
そんな事、七年前のあの時に反吐が出るほど理解したじゃないか。
ここで頷くか。
いや、だが同時に、ここで頷かなければ俺は『ラジオデーモン』から解放されるのでは＿＿＿、
「アラスター様は、犬が嫌いです。言う事を聞かない犬はもっと嫌い」
だけど。
女が耳元で囁く。
「肉塊は好き」
真後ろから、心臓の上を素手で撫でられた気持ちになった。
「わ、わわ、分かった…ッ！！これを流す…ッ！これを流すから、流すからだからっ、俺もアイツも殺さないで…ッ！！」
気づいた時には、一心不乱に顔中の穴という穴から色んな水を垂れ流して叫んでいた。
中々戻ってこない同僚に、より一層不安を掻き立てられる。
掌に乗ったビデオテープがやたら重く感じる。
これがもしかして同僚の心臓なんじゃないかと嫌な想像が浮かび上がる。
「お忘れなきよう」
何が。
とは言わず、女は言うとするりと闇に溶けるよう滑らかに、しかし恐怖を残し男から離れた。
静寂が訪れる記録庫。
暫く男は振り向くことが出来なかったが、もうここには女が居ないのだと確信していた。
嫌な空気が明らかに消えている。
「……」
男は、恐る恐る振り向いた。
やはり誰もいない。
「ん…？」
いや、誰いない代わりに床に何か落ちている。
「…目玉クッキー？」
何故こんなものが。
答えてくれる者は誰もいない。
握ったビデオテープだけが、先程の事を現実だと教えてくれていた。
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鼻毛太郎(プロフ) - 山田さん» コメントありがとうございます！🙌🤍❤️バレちゃいましたか…エンジェルが実はママのポテンシャルの方が高いことに……ぜひポルノスターとロリドラゴンの明らかに交わらない種の二人の科学融合も楽しんで頂ければ幸いです…！ (4月5日 17時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
山田(プロフ) - ここのエンジェルがお兄さんってよりお母さんすぎて…好き… (4月5日 16時) (レス) @page19 id: 0899aeffef (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ぷっつんプリンさん» 遊びに来て頂きありがとうございます！😭🤍大人にもなれます、みたいな展開にあんなこもやこんなことも出来るなぁと当人は呑気に考えております、、、作者としてはその妄想をぜひお聞きしたいところ…！笑今後もぜひ楽しんで頂けますと有難いです！ (3月28日 18時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ぷっつんプリン(プロフ) - 遅刻致しましたが続編おめでとうございますm(._.)m早速拝見しました…幼女、まさか年齢操作できる系なの…？妄想が捗ります。続き待ってます (3月28日 18時) (レス) id: a63dbea87c (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ミカン酢さん» コメントありがとうございます😂🙌2章初っ端、完全に脳破壊回となっていますが幼女とて悪魔ですので…こんなもんですよ…(？？？)とはいえ、全貌も明らかになっていない姿ですが、ぜひ正式公開される日を楽しみにしていてください😌 (3月19日 11時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2024年3月18日 13時
