566：ギャルと第二ラウンド ページ16
数日前とは別人の如く変わってしまっているA。
狙いも、その態度の意味も、ここに現れた理由も、何一つ読むことが出来ない現状に、脹相は仕方なく腰を低く下ろして拳を握った。
御託は後にして、迎え撃つしかない。
寧ろ、問題なのは＿＿＿＿。
脹相は横目でちらと直哉を見る。
「なんやAちゃん。俺はどう考えても君の味方やろ〜」
悠々とした態度で述べるこの男。
この男がどちらにつくかでパワーバランスが大きく変わってくるのは確かだ。
Aも相当だが、この男も相当であることを脹相は早くも理解していた。
「ほんっと、その口よく回るよなぁ。本心は、私のことグチャグチャにしたいくせにさ」
第二ラウンドスタートの合図も特になく、Aは軽口を叩きながらも、重々しい拳を脹相に叩き込んだ。
今度こそ脹相はAの拳を腕で受け止める。
なんなんだこの重たい拳は。電撃でも走ったように腕に激痛が走る。
これが術式のない可借夜Aの拳だというのか。
いいや、違う。
タネはあの合金のグローブだ。
「…くッ！」
なんとか蹴りを繰り出すが、Aの反応の方が早く、大きく退け反るとそのまま背から倒れ込むように身を任せる。そして、そのまま後ろから向かって来ていた直哉に回転の反動を加えた蹴りを落とす。
だが、直哉も馬鹿ではない。
Aの蹴りよりも早く動き避けると、Aが地に降り立つ前に薙ぐような蹴りをAの腹部に打ち込んだ。
派手な音を立てて、Aは道路標識に背からぶち当たり鉄パイプを曲げた。
地に転がり落ちるAに、直哉は余裕気な足取りで歩み寄る。
「結構強めに蹴ったんやけど、Aちゃんなら臓器無事やろ。強い子産んでもらわなアカンし」
あのAでもすぐに起き上がることがままならないのは、直哉の言う通り本当に蹴りの威力が強かったからだろう。
どういうつもりで臓器が無事だと言っているのだろうか。
しかしながら、脹相が驚いたのは拳の威力は間違いなくとも、それ以外は先日の渋谷からの回復がまだ間に合っていないのではないかということだ。
恐らくだが、以前のAであれば直哉のあの速度は避けれたはず。
「…あの男の術式に可借夜Aの反応速度が追いついていない？」
もしくは、可借夜Aが術式を失った弊害。
脹相は臨戦体制を取ったまま、二人の動向を眺める。
「Aちゃん、俺は本当に味方やで」
なんとか起きあがろうとするAを見下ろして直哉は言う。
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鼻毛太郎(プロフ) - コメントありがとうございます！！完結する…のか…？と半ば本人が思っておりますが、パワーで何とか！終わらせます！！笑笑こちらこそ、今後もよろしくお願いいたします！！🙌😭🙇♀️ (3月16日 20時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
だあれ(プロフ) - 1話から全部読んでます！！完結するのを楽しみしています。これからもよろしくお願いします（^人^） (3月16日 17時) (レス) @page50 id: 50e5576588 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - shinox2さん» 早いもので、正確に言うと今年の11月で4年目になるらしいです。どんだけ書いてんだよと思ってます😂 そんな本作ですが、本誌が今年で終わるというのでついに完結をうちも迎えるかもという…感慨深いものです…。ぜひぜひ、最後まで着いてきてくだされば嬉しいです！！ (2月2日 8時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 12章完結おめでとうございます!!もう3年ですか?!そんなに経ってる気がしないです笑。呪術本誌追えてないですけど、鼻毛太郎さんの作品は追って行きます!!! (2月2日 0時) (レス) @page50 id: 9a8c06c139 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - 無印さん» マインドに関しては五条をも凌駕する最強ギャル堪能して頂き誠に感謝です😭🙌混沌とする本編、まだまだギャルのギアは上がり続けるのでぜひお楽しみに！！🤍 (11月9日 8時) (レス) @page19 id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2023年9月25日 8時
