025： ストーカーたるもの ページ26
おかしい。
ヒソカは、今一度携帯を確認する。
当たり前だが、着信もメールもない。彼女からの連絡ならば、この自分が見逃すはずがないからだ。
足を組み直し、仮宿のソファーに再び体を鎮める。
Aと夕食の約束をし三日目、今日がその当日である。
「20時までは仕事があるから、終わったら連絡するわね」と彼女は事前に伝えていた。
けれど、彼女は約束の時間を一時間過ぎても姿どころか連絡すら寄越さなかった。
こんな事は初めてだ。
遅刻であれば、それはそれで良いのだが＿ヒソカ自体時間にルーズなので＿彼女に限ってあるだろうか。
今まで、彼女が連絡もなしに遅刻をした事はない。
それに、仕事だって時間通りに切り上げる。
何かあったのか…？
そう考えるのが自然ではあったが、ヒソカは誰よりもAが強いことを知っている。
並大抵のプロハンターが三人がかりで挑んでも、彼女には敵わない。
さてどうすべきか、とヒソカは顎に手を添え考える素振りを見せた。
何分向こうの状況が全くわからない。
ストーカーたるもの、おっと…見守り隊たるものAの仕事尾けてしまえば良かったかな♢
って言っても、Aはボクが仕事についてくと「暗殺の意味がないでしょうが！」って怒るんだよなぁ♤
けど…あの子が連絡を寄越差ないってのいうのは…流石に心配だ♢
うーん、とヒソカは考え、考えた結果イルミにでも電話を掛けようかと携帯を手に取った。
その時。
「…！」
手の中で携帯が震えた。
画面に浮かぶ『A』の文字に、ワンコール目で食い気味に携帯に出る。
「A？君今どこに、」
いつも通り、通話口の向こうから「ヒソカ君、どうしたのやかましい。」と可愛気のある悪態が返ってくるはず。
ヒソカはそう思っていた。けれど、言葉もいい終わらぬうちに通話口向こうの異変に気付く。
微かに漏れる、短い息遣い。
ヒソカは言葉を切り、「…A？」と彼女の名前を呼んだ。
返ってきたのは、悪態なんかではなく彼女の声とは思えない程弱気で細い声。
その声で、Aはヒソカの名前を呼ぶ。
「A、君…どうし、たんだい…？」
その声音に、ヒソカは珍しく動揺していた。
明らかに、普段の彼女の声からかけ離れている。
「ヒソカ君、さ…今、どこにいる…？」
「どこって、デントラ地区から少し東に行った場所…だけど♤」
そこは前日の連絡で、その近くで仕事があるから待っててくれと行った場所である。
明らかに、おかしい。
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鼻毛太郎(プロフ) - りささん» コメントありがとうございます！🙌これから読み始めるという段階でしょうか、長いシリーズですので暫くの暇潰しになって頂ければ幸いです😌ちなみに私は書いておきながら、覚えておりません！笑 そんな作者ですが、是非お付き合い頂けるとありがたいです！ (2月19日 23時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 私のところはかあさんのお腹の中から来るのよって言われました。生々しい、、、 (2月19日 23時) (レス) id: 53f4f6e8f1 (このIDを非表示/違反報告)
みな - 赤ちゃん、、私は親に聞いたら「ん？掃除機からぽんっ！！ってうまれたよ」って言われました。(うちの親おたまがおかしi(( (2020年12月1日 17時) (レス) id: f5cf3e679c (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ゆゆさん» よくお分かりで…！いつか気づく方が出てくるだろうなと心待ちにしていたのですが、ついに…思わず｢きた…！｣と言ってしまいました。お分かりの通りとても、、、好きです、、、 (2020年10月10日 23時) (レス) id: 2a028e4c13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 主さんさてはジョジョ好きですね？ (2020年10月10日 20時) (レス) id: 861ee0d781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2020年5月24日 15時
