024: 事件三日前 ページ25
「君から誘ってくれるなんて…♤あぁ、あの頃の君をボクは今でも覚えているよ…忘れるわけないよ、運命の日だからね♢少女の様な幼さを残しつつ、たまに見せる顔は年相応で妖しくて艶かしくて…あっ、思い出すだけでも興奮するッ」
「私の近くで達しないで。周りに知り合いだと思われたくないの。」
頼んでもないのに、高揚に満ちた表情を目の前で見せてくるヒソカ君に、私は「うわぁ、気持ち悪い」とダイレクトに吐き捨てた。
…というか、ヒソカ君。
覚えてたんだ。
こいつの前では死んでも言わないけど、酒で記憶はほとんどないにしろ彼と出会ったという事実はしっかり覚えている。
「明後日は仕事があるけど、君との時間の方が大事だ♢すっぽかしてでも、奇襲を受けてでも向かおう♤」
「いや、仕事しろよ。」
何処と無くキラキラした顔と、きりりとした顔で言うヒソカ君。
対して私の目は死んでいる。
ヒソカ君はすでに明後日の事しか頭にない様で、あー明後日楽しみだなぁ♡キャッキャッ♡と少女漫画のヒロイン宜しくはしゃいでいる。
誰が見てもわかる嬉々とした姿。
思わずなんだかどうでもよくなってしまって、私は呆れつつ笑みを漏らした。
彼は何度も言う通り、筋金入りのサイコパスで特殊性癖所持ストーカー男なのだが、私はそれでも一応彼を友人という事している。
彼、ヒソカ君は結論から言ってしまえば案外いいヤツなのだ。
あ、そうだ。
「思い出した、あの8割ハズレって結局なんだったの?」
はしゃぐ彼に問うと、ヒソカ君は「あー、その事?」と述べ大きな手と長い指で私の頬を撫でた。
「殺したいのも山々だが、そうするとボクの前から一瞬で消えてしまうだろう?そんなの惜しいし、君がボクのモノになるわけでもない♧2割は君を壊したい、8割はね___君と戦って、壊れるギリギリで止めて、愛憎に狂う…ボクは君が狂っていく過程を楽しみたいんだよ♡」
そして最後に、「ね、素晴らしい案だろ♡」と綺麗にウィンクひとつ。
…やっぱりコイツ、どうしようもねぇ変態野郎だな。
「明後日、行くのやめようかな…」
虚空を見つめ、そう呟く私であった。
さて、これはとある事件が起こる、三日前の出来事である。
なんの変哲も無い、私と彼の奇妙な日常。
普通の、日常。
「ヒソカ君…私…死ぬかもしれないって言ったら、助けに来てくれる……?」
こんな電話が、彼に来るまでは_____。
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鼻毛太郎(プロフ) - りささん» コメントありがとうございます!🙌これから読み始めるという段階でしょうか、長いシリーズですので暫くの暇潰しになって頂ければ幸いです😌ちなみに私は書いておきながら、覚えておりません!笑 そんな作者ですが、是非お付き合い頂けるとありがたいです! (2月19日 23時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 私のところはかあさんのお腹の中から来るのよって言われました。生々しい、、、 (2月19日 23時) (レス) id: 53f4f6e8f1 (このIDを非表示/違反報告)
みな - 赤ちゃん、、私は親に聞いたら「ん?掃除機からぽんっ!!ってうまれたよ」って言われました。(うちの親おたまがおかしi(( (2020年12月1日 17時) (レス) id: f5cf3e679c (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ゆゆさん» よくお分かりで…!いつか気づく方が出てくるだろうなと心待ちにしていたのですが、ついに…思わず「きた…!」と言ってしまいました。お分かりの通りとても、、、好きです、、、 (2020年10月10日 23時) (レス) id: 2a028e4c13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 主さんさてはジョジョ好きですね? (2020年10月10日 20時) (レス) id: 861ee0d781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2020年5月24日 15時