023： 質問を質問で返すな ページ24
「っ…、ってこと！もう満足したでしょ、離してそして教えろ。」
少しだけ荒ぶる心臓を心の中で必死に否定し、まるで最初から用意されていたかのような言葉を吐き捨てる。
先ほどと同じく、うざったく巻きつく手を私は今一度引き剥がした。
なんと、今回はその手がいとも容易く剥がれたのだ。
あれだけ私を自身の腕に縫い止めんとしていたというのに。
自分で言うのもなんだが、かの伝説の暗殺一家長女である者が、相手がヒソカ君とはいえ自分を抱く手如き本気を出せば剥がれないこともないだろう。
力のみでは敵わないにしろ、足を踏みつけ顎に一発拳をぶつけるぐらい…
あれ…
じゃあ私なんで最初からそうしなかったんだ…？
本気で嫌なら、最初からそうしていた…はずだよ…ね？
ふと、頭に浮かび思考を張り巡らせてみたが、その答えは出なかった。
突然外れた手と、電源でも落ちたのかフリーズしているヒソカ君。
何よ、きみ悪いわねと思いつつ「ちょっと、聞いてるの？」と彼の顔を見上げる。
すると、彼はゆっくりと猛禽類の様な瞳を動かし、瞳の中に私を捉えた。
「…明後日？君と？ボクが？食事？一緒に？」
「質問を質問で返すんじゃないわよ。別に、貴方とご飯に行くなんて今に始まったことじゃないでしょ。」
自分と私を交互に指差し、言葉を確認するヒソカ君。
何もおかしなこと言ってないわよ私。
はぁ？と顔を顰めていると、ヒソカ君の電源は突然オンに変わった。
「今ボクは猛烈に感動している！！このボクが青い果実をどうでもいいと思うぐらい！！まさか、君が直々に誘ってくれるなんて思ってもなかったよ！感動で涙が…ッ、あ、メイクが落ちてしまうから本当に泣いているわけではないんだけどね♢心の目で見てくれよ、どう見たって号泣だから♤」
両手で顔を覆い、道のど真ん中で悶え始めるこの男。
今この人一文字でも理解できる言葉喋ってたかしら。
「何よ、そんな感動する所あった？」
尋ねると、ヒソカ君は「何馬鹿な事言ってるんだい！！？」と迫真の形相で私の両肩を掴んできた。
「明後日でボク達は三年目記念日だろ！！？当日サプライズで君の家に突撃訪問しようかと思っていたんだからボクは♧」
自宅まで来ようとしてたの？
ヒソカ君襲撃にあうよ。父さんに。
ヒソカ君と私が友人であるのを、家族の何人かは知って公認である。
しかし、父『シルバ』だけが「あんな男と付き合ってるのか！？許さんぞ！？」と非公認である。
ねぇ、私付き合ってないよ。
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鼻毛太郎(プロフ) - りささん» コメントありがとうございます！🙌これから読み始めるという段階でしょうか、長いシリーズですので暫くの暇潰しになって頂ければ幸いです😌ちなみに私は書いておきながら、覚えておりません！笑 そんな作者ですが、是非お付き合い頂けるとありがたいです！ (2月19日 23時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 私のところはかあさんのお腹の中から来るのよって言われました。生々しい、、、 (2月19日 23時) (レス) id: 53f4f6e8f1 (このIDを非表示/違反報告)
みな - 赤ちゃん、、私は親に聞いたら「ん？掃除機からぽんっ！！ってうまれたよ」って言われました。(うちの親おたまがおかしi(( (2020年12月1日 17時) (レス) id: f5cf3e679c (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ゆゆさん» よくお分かりで…！いつか気づく方が出てくるだろうなと心待ちにしていたのですが、ついに…思わず｢きた…！｣と言ってしまいました。お分かりの通りとても、、、好きです、、、 (2020年10月10日 23時) (レス) id: 2a028e4c13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 主さんさてはジョジョ好きですね？ (2020年10月10日 20時) (レス) id: 861ee0d781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2020年5月24日 15時
