プロデューサーが気分屋の巫女さんだった件。 2.5ndStage ＊ツキウタ。＊

　○91point ページ18

春side
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　仕事が早めに終わったので、Aのお見舞いに行ったら、突然主治医の先生に言われた。



　医「近々、手術を行いたいと思います」



　言われた時は、は？と自分の耳を疑った。

　いや、まぁ前々から言われているんだから、手術はするもんだと思っていたけど…

　いざ言われてみると、何だか漠然として、首を傾げてしまった。



　春「え…と、手術…ですか？」


　医「はい」



　俺がそう聞くと、あまりにもあっさりと返されたので、段々と現実味が増してきた。

　手術…こんなにも早く。

　今は四月。大学の入学式もAは欠席して、暫くは長期欠席ってことになってるけど。

　取り敢えず、詳しいことを聞いた。



　医「Aちゃんの型が、あずさちゃんの型と一致しましたし、もう手術しても良い数値になっているので…手術日は、明日か明後日か…ぐらいになりますね」


　春「明日、明後日、ですか…！？」


　医「はい。できれば、数値が良い今の状態で手術したいので…手術日を伸ばして、数値が下がったりすれば、それこそ手術日が遅れますし」


　春「そうですか…」


　医「報告が遅くてすみません」


　春「いえ、分かりました。始に伝えておきます」


　医「ありがとうございます」



　主治医の先生は、そう言って、行ってしまった。

　俺はまだ頭が回っていない状態で、病室の扉を開けた。

　開けた瞬間、扉の目の前にはAがいたので、驚いて飛び退いた。



　春「び、…びっくりした…」


　貴「私こそビックリよ。開けようと思ったら春がいるんだもの」


　春「その割には驚いた顔してないね」


　貴「まぁ、鍛えてあるから」


　春「き、鍛える…？」


　貴「ま、それは良いとして。春、手術だって」


　春「あぁ、うん。…さっき聞いたよ。今でも、ハッキリしないけど…」


　貴「……まぁ、私が頑張ることは無いから、気を抜いとくわ。いつも通り、にね」



　そう言って、ふっと笑うA。


　その笑顔を見たら、何だか、大丈夫のような気がしてきた。

　全くもって根拠は無いけど、でもきっと大丈夫、なんだろうな。


　そう思うと、さっきまでの緊張や不安が吹き飛んだような気がした。

　一応、安心するために、Aを抱きしめた。



　春「うわ〜Aふわふわだ〜」


　貴「離せ。今すぐ離せ」


　春「これで俺も安心☆」


　貴「お巡りさ〜ん」


　春「やめて！！！！！」

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