息抜き俺得短編集【アイチュウ】

真夏の欲望【枢木睦月】 ページ47

さっきの話の睦月くんバージョン。こちらもやや下品です。

「あのー、睦月くん、いつになったら顔上げてくれるの？」

生憎、顔はあげられない。あげたら多分シャワールームに連れ込んで襲っちゃうから。


全ての始まりは、1週間前に俺がAにプールに行きたいと言ったこと。皐月とAと俺とで行く予定だったけど皐月が急遽予定が入ってしまったので二人で行くことになった。
前日にAは心さんと水着を選びに行った。俺も行きたいって言ったら心さんに引っぱたかれちゃった。

それで、今日がその水着のお披露目だったわけだけど……遠目でAを見た瞬間何かが蒸発しかかったので急いで近くのテーブルに突っ伏した。
見えた限りでは……Aの水着はホルターネックで上も下も紐を結ぶタイプの水着だった。流れるプールなのにそのタイプだと紐が解けちゃう。……多分解けたら俺が無事じゃない。
というか、露出度が異常に高い。上は胸を隠してるだけ、下もパンツとほぼ変わらない。……ねぇ、俺そんなことされて我慢できるほどできた男の子じゃないよ？

「睦月くん……？泳がないの？」
「ち、ちょっと待ってね……」

意を決して顔を上げる。やっぱり見間違いじゃなかったようで、布面積がすごく少ない。理性とか自制とか、そういうのにジュッと火をつけられたような気がした。帰りまで持つかな。


大きめの浮き輪に乗って流されてみる。そうなれば屋内プールの天井しか見るものは無いので割と落ち着いてきた。(体を水にさらしたのもあるけど)
……落ち着いてきたところでAが浮き輪にしがみついてきた。

「思ったよりも流れ速いね。ちょっとここにいさせて？」
「うん、いいよ。」

できるだけ体を見ないように、首とか耳とかあの辺を見ながら応答する。……で、そこを見てたから気づいた。Aの水着の首の紐。そこが解けかかっている。

「A、紐＿＿＿」

声をかけようとしたその時、ひときわ強い波がAを襲い、首の紐が完全に解けてしまった。
……まあ、そうしたら当然Aの胸が見えちゃうわけだ。


正直、俺はそこから30分くらい記憶が無い。気づいたらプールサイドのテーブルにさっきのように突っ伏していた。
隣には心配そうに俺を見つめるA。正直変な感情しか湧いてこない。ああ、これ帰ったらベッドに直行するコースかも。許してね、A。Aがそんなえっちな格好してるのが悪いんだもん

【続きの話】→←真夏の暑さ【枢木皐月】

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