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つづき ページ36

体が痛い。腕置きに頭を乗せて寝ていたせいで首が激痛だ。

「痛たたた……」

そして時計を確認して、私は真っ青になった。

「あと10分で遅刻!!!」

私は着替えてカバンを抱えてダッシュで家を出た。


結局私は大遅刻。それもそうだ。電車通学なのにダッシュしてどうこうなることでもなかった。放課後、反省文を大量に書かされてしまい帰りが遅くなってしまった。今から渡しに行ったらだいぶ顰蹙かもしれない。

「はぁ……明日になるなぁ……」

疲れたため息を吐きながら家の鍵を開ける。ドアノブに手をかけた時に、私は異変を感じた。家の中から足音がする。バタバタとこちらに向かってくる足音が。

「……えっ、うわっ!?」
「おかえり、A!」
「もう、遅いよ〜。おかえり、A〜。」

ドアを開けた瞬間に2人が飛びついてきた。抱きつかれるのは慣れてるけどここまでいきなりだと目を白黒させるしかなくなってしまう。

「な、なんでここに……?」
「Aがいつまでたっても来ないからさー。それならオレたちの方から行けばいいかなって!」
「お母さんにはお泊まりするって言ってあるから時間は気にしなくていいよ〜」

……うん、確かに遅くなった自覚はあるけど……まさか来るとは思わないよね。2人とも元気だし行動力あるよね……。
私に抱きついてる2人は、突然思い出したかのように私の両腕を掴み、そのままリビングに連行して行った。

「ちょ、ちょっと!乱暴すぎない!?」
「こっちは何時間もAのチョコ待ってたんだからな!このくらいしても許されるっしょ!」
「えへへー。Aの手作りだって聞いてから皐月ってばずっと浮かれてばっかりなんだよね。」
「そ、そんなに喜んで貰えるなら嬉しいけど……」

遠回しにチョコの催促。皐月くんも、珍しく睦月くんも目がキラキラしている。……すごく期待されてるなぁ……。そんな視線の中、私は冷蔵庫からケーキを2つ出した。

「……はい、これ。作ったの実はこのふたつだけなの。口に合えばいいんだけど……」

小さなチョコレートケーキ。前に3人でケーキ屋さんに行った時美味しいと言っていたものだ。あの味は再現出来てないかもしれない。けど、上手くはできてるはず。

「……美味しい。あの時一緒に食べたのと同じ味だね。」
「あ、やっぱりバレちゃった?そうなの。3人で食べに行った時美味しかったなって……」
「やっぱりAも料理上手だよな〜。すっげー美味しい!」
「喜んでもらえて何よりだよ!」

つづきのつづき→←バレンタインはあなたの心で【双子】



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時雨(プロフ) - おもちさん» おもちさんこんばんは!性癖に刺さったようで嬉しいです!自己満小説ですが今後ともぜひともよろしくお願いします!リクエスト承知致しました!近日中に確実にアップ致しますね! (2019年10月2日 22時) (レス) id: d684e24860 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 微ヤンデレ睦月びっくりするくらい性癖に刺さりました、、新米プロデューサーが夢女で星夜と休日に二人でお出かけに行くお話が見てみたいです!その時点では付き合ってないとより私得です。お時間がある時で結構ですので楽しみにしてます!! (2019年10月2日 22時) (レス) id: 3791096174 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨 | 作成日時:2019年8月29日 0時

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