幸せ Next to you!【枢木皐月】 ページ26
「A〜っ!」
「うわぁっ!?」
書類整理をしていると、後ろから皐月が突撃してくる。最近、皐月は妙に私に甘えてくる。家で音楽を聴いていると片方を取って一緒に聞いたり、寝ようとすると私の部屋のベッドに潜り込んできたり。
前々から構ってちゃんだな、とは思っていたけれど最近は輪にかけて構ってちゃんだ。
「どうしたの、皐月?」
「ダンスの練習してたんだよ!1番にAに見せたかったからさ!こっちこっち!」
グイグイと袖を引っ張られてレッスンルームまで連れていかれる。
キラキラした目。……私、この双子のこの目に弱いんだよなぁ。
レッスンルームに着くと、準備万端とでもいうかのように椅子がセッティングされていた。……私は来るっていう絶対の自信があったんだなぁ。うん、皐月らしい。
「何ニヤニヤしてんだよ〜。そんなにオレのダンスが楽しみなわけ?」
「それもあるけど……ふふっ。」
「何なんだよ!全く……でもきっとAがびっくりするくらい上手くなってるし!見てろって!」
「はいはい、じゃあ見せてもらおっかな。」
私は椅子に腰掛けて自信ありげに準備を進める皐月を眺めていた。
正直予想以上のクオリティだった。数ヶ月前、練習を始めた頃に見せてもらったダンスよりも格段に出来がよかった。
「すごいね、皐月。昔から思ってたけど本当に身のこなしが軽いっていうか……すごく素敵なダンスだったよ!」
「マジ?へへ、やっぱりな!Aに見せて良かったー!」
ニコニコ笑って喜ぶ姿は年相応。やっぱり同い年って感じがしない……
「……ところでさ、A?」
「……そのニヤニヤした顔は何かな、皐月……?」
「いししっ、バレた?いや、こんだけ練習頑張ったんだしー……ご褒美とか欲しいんだけど?」
「……そんなとこだろうと……」
皐月が悪巧みしている時の顔はだいたいそんな感じだ。ニヤニヤしながら意味ありげに私の顔を覗き込む。
「……今度一緒に遊ぶ?」
「2人で?」
「その方がいいなら……」
「ふーん……?じゃあ2人っきりでお出かけしようぜ!」
結局一方的に約束を取り付けられる。……けど、なんだかんだこういうのも悪くないかも。
2人並んでレッスンルームをあとにした。
「あ、皐月だ。」
「またAちゃんと一緒だね〜。お熱いねぇ。」
「そうだよね、早く付き合っちゃえばいいのに。Aなら許せるかな。」
「うんうん、早く付き合……え?」
「ん?双海、俺何かおかしい事言った?」
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時雨(プロフ) - おもちさん» おもちさんこんばんは!性癖に刺さったようで嬉しいです!自己満小説ですが今後ともぜひともよろしくお願いします!リクエスト承知致しました!近日中に確実にアップ致しますね! (2019年10月2日 22時) (レス) id: d684e24860 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 微ヤンデレ睦月びっくりするくらい性癖に刺さりました、、新米プロデューサーが夢女で星夜と休日に二人でお出かけに行くお話が見てみたいです!その時点では付き合ってないとより私得です。お時間がある時で結構ですので楽しみにしてます!! (2019年10月2日 22時) (レス) id: 3791096174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時雨 | 作成日時:2019年8月29日 0時