息抜き俺得短編集【アイチュウ】

つづきのつづき ページ12

「〜〜〜〜っ！？」
「ふふ、A、すっごく甘いね。」

あろうことか舐められた。それも1回にとどまらず2回、3回……どさくさに紛れてキスまでされた。

「な、な、なんで舐め……！？」
「とっても甘いよ、A♪」
「ちょっと睦月！話聞いてる！？」
「んー？何のこと？」

確かにだいぶとれたけど……！恥ずかしすぎるってば！
なんとか離れようともぞもぞ動いてみるけど一向に離してくれる気配もなく。おまけにはぐらかされた。

「というか、睦月も汚れちゃうよ！早く離れてっ！」
「確かに汚れちゃうね。じゃあ一緒にお風呂はいっちゃおうか。」
「も、もう！からかわないでよ！私はお風呂入ってくるから続きしてて！」

恥ずかしくなってしまって着替えを持ってお風呂に駆け込んだ。


着替えてリビングに戻ると、すっかり完成したケーキがあった。

「あ、おかえり。クリーム足りなかったから作り足したよ。」
「……やっぱり悔しい……」
「ふふ、かわいい。ほら、こっちこっち。」

ぽんぽん。膝を叩いて私を誘導しようとする睦月。やっぱり機嫌が良さそう。

「……行かないからね。」
「なんで。」
「恥ずかしいから。」
「Aは恥ずかしがり屋だね。」
「いや普通だと思うけど！？」

結局隣に座ったら「こっちでしょ。」と足の間に移動させられた。やっぱり恥ずかしい……！

「おいしい？」
「……悔しいけど。美味しい。」
「あはは、良かった。……あ、ここ、ついてる。」
「……！だから！手で取ればいいでしょ！？」

結局この小悪魔に振り回されてばかり。でもやっぱり、睦月と一緒にいられて幸せだ。

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