箱庭少女の孤高哀歌【瞬木隼人】Part12

#キャプテンの攻防 ページ31

神童「ディフェンス！」



キャプテンの動揺は神童君も察したようだ。

チームの司令塔として指示を出すが、相手の攻撃は止まらない。



ロダン「ヒラリ！」



ボールはまた別の選手に渡った。
今度はサザナーラで助っ人に入っていた怖い女の人。

その阻止に入るのはさくらちゃんだったが…



ヒラリ『ジャックナイフ！！』



彼女が放つ鋭利な水がさくらちゃんを突き刺し、さくらちゃんを抜き去った。

さくらちゃんが抜かれるとボールはまた違う選手へとパスされる。


今度は……リュゲルさんの弟さんだ。


彼はそのまま真名部君をもあっさり抜いてって、お兄さんにパスを繰り出した。



鉄角「させるかァ！」



だけどそれは鉄角君によってカットされ、彼の必死のディフェンスで何とかカウンターのチャンスが訪れた。

鉄角君はそのまま前線にいるキャプテンにボールを回し、キャプテンは再び攻め込んで行く。


でもキャプテンは試合に集中出来てないのかな……
何処となく、その表情は冴えなかった。



剣城「セレン！」

天馬「…！」

ﾒﾙｳﾞｲﾙ「貰った！」



だが剣城君が指示を出すと、途端にキャプテンの表情が強ばった気がした。

ううん…多分、表情だけじゃない。
今ので意識も強ばっちゃったんじゃないかな。


そのせいでキャプテンは指示を出された子にボールを奪われてしまい、その子によってボールは剣城君の元へと運ばれてしまう。

だがキャプテンはすぐに切り替えると剣城君を追い掛け、彼の前に回り込んだ。



天馬「剣城！行かせない…！」



早くも剣城君とキャプテンの攻防戦。

でもキャプテンはやはり集中力が欠けているみたいだった。


いつもならもう少し粘ってたであろうキャプテンが、個人技であっという間に剣城君に抜かれてしまう。



ﾋﾗﾘ「見せてやるわ…ファラム・オービアス四天王の力をね！」



更にゴール前には怖い女の人と怖い小さな子がいつの間にか上がって来ていた。

2人はゴール前で跳躍して高く高く飛び上がると
剣城君はそんな2人に目掛けてパスを出した。



井吹「高さなら負けねぇ！」



女の人がそれを受けて、小さい子にボールを託す。

その時、井吹君も下から飛び上がって、打たれる前にボールを奪おうと試みた。



ロダン「掛かったね！」



だが相手はシュートを打たなかった。

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