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#不安と期待 ページ4

瞬木「…………………何それ」



たっぷりと間を空けて、はー君は呟くように告げた。

その時の表情は俯いていたわからない。
わからないから、凄く不安。



お、怒っては…ない、よね?

ああでもやっぱり気持ち悪いって思われちゃっているのかも。



A「だ、だよね…意味、わかんないよね…
私も実は…その、単純過ぎて、よくわかってない……あ、あはは……」



額に冷たい汗が伝う。

とりあえず笑って誤魔化すけれど、自分でもその笑顔が引きつっているのがよくわかった。
しかも何言ってるかわからないし。



どうしよう、こんな事ではー君に嫌われたら。

嫌われなくっても、嫌に思われちゃってたらどうしよう…?


はー君、全然顔上げてくれないし。
表情わかんなかったら、何思ってるのか全くわからないよ……!



瞬木「……で?」

A「……?」

瞬木「それで、なんかわかったのかよ。俺の事」

A「えっ……」



暫く無言の時間が続いた。

はー君が何を思っているかわからないし、どう声を掛ければわからなかったから。


でもふとその沈黙を破ってはー君が口を開くと、ちょっと小さな声でそう言った。

だけどその声がいつもより微かに上擦っている気がしたのは…気のせい、なのかな?



瞬木「俺の気持ちになりたくて、井吹達の特訓に交ぜてもらってたんだろ…?

じゃあ、わかったのかよ。俺の気持ち」

A「………えっ?」



続けてはー君はそう告げる。
その時に俯いていた顔を少し上げて、私を見遣った。

やっとはー君の表情が見え、私ははー君が今どんな風に考えているのか
その表情から確かめようとしたのだけれど。


予想もしなかったその表情に、私は目を丸く見張った。



はー君は眉間に皺を寄せていた。
それだけだと何だか不機嫌そうに聞こえるだろう。

でもそれに加えてはー君の顔は、赤く染まっていた。


こちらを睨むように見据える眼光も、いつもより大分迫力はなく
細められたその瞳は淡い期待と好奇心も混ざっている気がした。



こんな表情のはー君、初めて。

だからこそと言えばいいのか。



…………はー君が今、どんな気持ちでそう聞いているのか、わからない。

#わかりませんでした→←#言っちゃいます



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*IJu*(プロフ) - リナさん» コメントありがとうございます…! イラストも見て下さって嬉しいです〜(´;ω;`)これからも更新頑張ります! (2018年9月25日 2時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
リナ - とても面白いし、絵も可愛くてすごいです!これからも更新頑張ってください!楽しみにしてます!! (2018年9月24日 10時) (レス) id: a5bdddf277 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - 悠吏さん» コメントありがとうございます…! これからも更新頑張ります〜!! (2018年5月21日 23時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
悠吏(プロフ) - めっちゃ続き気になります!更新頑張ってください! (2018年5月21日 22時) (レス) id: b245c2163f (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - あいすLOVEさん» コメントありがとうございます〜!そう言って頂けて嬉しいです( ˇωˇ ) (2018年4月20日 23時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年3月27日 1時

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