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彼女は彷徨い歩く ページ20

改札を出てからもとてもじゃないが外へ出る気分では無く、彼女はただウロウロと何も無い地下を彷徨った。


駅自体はそこまで大きくはないが、小さなお店等は一応あったので、彼女は通り過ぎるついでにそこで缶コーヒーを購入。
そうしてまた当てもなく歩き回り、やがて薄暗いベンチに辿り着く。

周辺には自販機と人が1人か2人いる程度。
駅の隅っこの方なのであまり人が来ないのかもしれない。


丁度いいと思った彼女はそこに腰掛けると、缶コーヒーの蓋を空けて中身に口を付けた。

久々に物を食べた彼女だったが、味はイマイチ。
それもそうだ。彼女はこれよりもずっと美味しいコーヒーの味を知っていた。


但し、そのコーヒーを淹れてくれる人はもういない。
何故ならあの晩、あの兄弟共に殺されてしまったからだ。



「……」



また、嫌な事を思い出してしまった。
彼女は不意に眉を顰めた。

頭に浮かぶあの兄弟共の顔。全部が全部同じ顔。
憎たらしい。爐△凌有瓩鮖Δ靴織ズ共。


爐△凌有瓩麓分達の理解者だったのに。
彼女自身もそれなりに気に入っていたのに。

あの晩爐△凌有瓩呂い覆なって
代わりにあの兄弟共に捕まった。


それからはそれなりに緩く暮らしていたが
爐△凌有瓩了と比べたら決して心は休めなかった。



爐△凌有瓠椎濺珍箸離蝓璽澄爾任△詛濺弔麓分達の理解者だった。

Aが爐△鵑併瓩砲覆辰晋紂⊃抜鵑蠅量気Aを引き取り、そして自分…クロの存在を知っても尚傍に置いてくれた。


まぁ、成長するにつれて猯↓瓩了纏に関わる事も多くはなったが、それでも彼女はそこらの凡人共とは違い、自分達の意志を尊重してくれた。

そんな優しい彼女だったからこそ、Aもクロも汚い仕事を率先してやってのけた。
…とは言っても、そういう仕事をするのはクロの役目だったが。


定期的に他の組と掛け合い、Aの狷猫瓩某譴錣擦討和審曚慮酋發杷笋衄瑤个
相手が油断した所で組ごと中から潰す。

よく梅田がやる、邪魔な組を消す方法だった。
そうすれば金も手に入るし、一石二鳥だ。


勿論クロも同意の上だ。
とは言っても実際行動するのはクロの方。
それまでは何も知らないAの状態で接しなければいけなかった。

彼女は役目を終えようとしていた→←彼女はわかりたくなかった



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(プロフ) - 朝から暇潰しにと軽い気持ちで読み進めてたんですが、書き方や設定の作り込みにすごく惹き込まれて一気に最終章まで読み進めてしまいました……特に主人公対兄松それぞれのやり取りにはすごく圧巻したというか、兎にも角にも笑いあり感動ありですごく面白かったです;; (2022年4月30日 0時) (レス) @page50 id: a82882ac10 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - トマトの王様さん» コメントありがとうございます!終わってしまいました…!楽しんで頂けたようで良かったです^^ここまで読んで下さりありがとうございました〜!! (2019年8月1日 1時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
トマトの王様 - うわあぁぁぁぁぁ!遂に終わってしまった…!( ;∀;)読んでてとても楽しかったです。お疲れ様でした! (2019年7月31日 14時) (レス) id: 5390b171c6 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - arumo?さん» コメントありがとうございます!お疲れ様ですっ( ˇωˇ ) (2018年10月10日 0時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
arumo?(プロフ) - お疲れ様です! (2018年9月29日 11時) (レス) id: ee4365cb85 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年9月9日 1時

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