トパーズは何かを察する ページ24
それからは彼女が言った作戦の通り、彼女が前から来る敵をナイフで葬りながら建物内を巡って行った。
彼女のナイフ捌きは見事なもので、チョロ松も思わず舌を巻く。
身のこなしもまるでさっきとは別人のように軽く、艶やかで、舞のようだった。
そんな彼女の美しい芸当に見とれているうちに、また前方から人がやって来る。
咄嗟に銃を構えたが、その人物はよく見なくても見覚えがあり
チョロ松は銃を下ろすと、眉間にシワを寄せて黄色の彼と対峙した。
「ああ、何だ十四松か……そっちの方はど」
「抹殺ストライック!!!!!!」
実の弟とばったり居合わせたのだが、しかし何を考えていたのか。
十四松の方は勢い止まらず、物凄いスピードでこちらに迫って来ると、持っていた赤いシミの付いた鉄パイプを振りかぶり、A目掛けて一気に振り下ろした。
これにはチョロ松も咄嗟に反応出来ず、彼女も反応が遅れてしまったが
間一髪の所で彼女は地面を蹴って横に飛ぶと、振り下ろされた鉄パイプがフローリングを凹ませて、元々歪んでいた鉄パイプが更に歪んだ。
「お、オイ!!何やってんだ十四松!!」
「…………アレ?」
鉄パイプが振り下ろされ、刹那の沈黙の後にチョロ松が慌てて十四松に声を掛ける。
すると先程まで獲物を狩るケモノの瞳をしていた十四松から一変
いつもの十四松に戻り、彼はこてんと首を傾げてチョロ松の方を見た。
そして焦点の定まっていない目で笑う。
「どーしたの、チョロ松兄さん?」
「いやどーしたのはお前だよっ!!
何いきなりこのクソ女攻撃してんの?!幾らこの女がクズでも一応俺達の仲間なんだからなっ?!」
「…………………」
呑気に笑う十四松にチョロ松は彼女を指差しながらそう告げると、当の本人はギロリとチョロ松の方を見遣り不快そうに顔を歪めた。
「え?そーだったんスか?Aちゃんに攻撃しちゃってたんスか??」
「そーだよ!つか前から来たんだよな?!わかんなかった?!」
「ンーーーー………わかんなかったんじゃない?」
「自分の事なのに何だよその言い方っ!!」
「だって何だか雰囲気違ってたから……」
チョロ松と十四松が漫才のようないつものやり取りを始め、十四松が何か言いかけたその時
ふと十四松の来た方から「待ってよ〜!」とまた誰かが駆け寄って来て
その人物を見て、彼女は忌々しそうに目を細めた。
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*IJu*(プロフ) - 柚原きこさん» 御指摘コメントありがとうございます!間違ってますね……寝惚けてたのかな( ˇωˇ ) わざわざ教えて下さりありがとうです!早速直しに行ってきます! (2018年1月17日 23時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
柚原きこ - コメント失礼します。ページ27の7行目の『怒っている』が『起こっている』になっていますよ。 (2018年1月10日 23時) (レス) id: c3c5b55407 (このIDを非表示/違反報告)
柚原きこ - *IJu*さん» ありがとうございます!この作品を心から応援してます!更新、頑張ってください。 (2018年1月4日 21時) (レス) id: c3c5b55407 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - 柚原きこさん» コメントありがとうございます〜! こんな作品でよろしければ是非どうぞ〜! (2018年1月4日 19時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
柚原きこ - この作品のリンクとどういうものなのかを簡単に書かせていただきたいのです。もしよかったらお返事いただけると嬉しいです。長文、すみませんでした。 (2018年1月4日 17時) (レス) id: 1cca1a4110 (このIDを非表示/違反報告)
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