彼女の不安 ページ40
「バン…！！」
「アイツ、いつの間にっ…」
最高のタイミングでの登場に僕は思わず声を上げた。
でもアイツの気配は全く感じなかった……
それは周りにいた〈十戒〉と同じようで、急に姿を表したバンを驚いた顔をして皆見遣る。
きっとヤツの魔力��
とにかく、そのおかげで団長の魂が喰われる事はなくなった。
『おまっ…べば？がばほ…ごぼは！！？』
『何言ってっかわかんねーし♪
��
…と、思ったが。
首を縦にほほ真反対に曲げられたってのに、メラスキュラはしぶとく生きているようだ。
口から血を大量を噴き出すせいで、まともに喋れず
よくわからん言葉を口にするヤツに、バンはトドメを刺した。
魔力を使ってヤツの心臓を5つ奪い、それらを全部一気に足で踏み潰す。
メラスキュラは力無くそのまま、それから立ち上がる事はなかった。
……まずは、1匹片付いたな。
宣言通り、あの女は仕留めやがったぞ、バンの奴。
『バカ…野郎。なんで…来たん…だ』
団長もバンの登場には驚いているみたいだ。
掠れた声で、でもさっきよりは幾分か明るい声でバンを見上げた。
『バカはどっちだ。いいカッコすんなよな♪』
『お前は……大バカ野郎だぜ……！！』
『ま♪バカダチ同士、気が合うってやつだな〜〜♪』
ようやく笑みを浮かべた団長。
心做しか口ではそう言うも嬉しそうだ。
そんなバカ団長にバンは手を差し出すと、団長はバンの手を握り締めた。
「良かった……これでバンは魔神共の腹の中に収まる事は無くなったワケだな！」
「ですが、現状はさして変わらない…
たかが1人、戦力が増えた所で何も…」
「そっ…そーゆー事言うなよな！」
団長の命が延命出来た事に喜びはしたが
直後に〈十戒〉囲まれた状態の2人を心配せずにはいられない。
ギルなんちゃらとかの言う通り、たかが〈十戒〉1人減った所で、まだ他にも残ってる。
仮に団長とバンでソイツら全員を相手にすると言うのなら、数も戦力も圧倒的に不足している。
加えて団長は満身創痍。剣を振れるのかすら怪しい。
逃げるしかないんだろうが、さっきなんか団長、術かけられてたよな…
だから、あの場から動く事は出来ない。
……どう切り抜ける気だ、〈
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＊IJu＊(プロフ) - しらすさん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです( ´ ▽ ` )更新、頑張ります〜！ (2020年4月7日 2時) (
レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
しらす - 文章が上手くて読みやすいです。更新頑張ってください！期待しています！ (2020年4月6日 0時) (レス) id: 6cdd349fb5 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - フリースラさん» コメントありがとうございます！ノロノロ更新ですが頑張ります〜！ (2020年3月7日 0時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
フリースラ - 続き楽しみにしてます (2020年3月6日 21時) (レス) id: d392d98f0d (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - たこクラゲさん» コメントありがとうございます〜！ゴウセル推してるんですね！ゴウセルはいいぞ……()楽しんで頂けたようで良かったです(*´∀｀) (2019年6月25日 1時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
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