彼女の催促 ページ21
「おお、主が〈七つの大罪〉〈
キングの案内で皆の所に連れて行かれたが、肝心の馴染みの顔はマーリン以外何処にも無く
代わりに知らない三つ編みの女が陽気そうに話し掛けてきた。
…コイツ、誰?
「私はジェンナ、此処ドルイドの長じゃ!よろしくな!」
と思ったら彼女は自分から名を名乗り、そしておもむろに手を差し出して来た。
まだ幼い顔立ちに見えたので、この地の長だと名乗られて少し驚いたが
その馴れ馴れしい態度に僕は眉を顰めると、敢えて手は出さずに彼女に尋ねた。
「団長達は何処?」
「むっ、無愛想な奴じゃな」
「ごめんよ、ジェンナ…彼女、女の人になるといつもこうで…」
すると彼女も微かに眉を顰め、キングはぺこりと軽く頭を下げて僕の代わりに謝った。
いや、女の人以前の問題。初対面に馴れ馴れし過ぎ。
そういう所がちょっと気に食わない。
「まぁ、良かろう。魔女族は主従関係に厳しいと聞く。直す気は無いがな」
「…」
しかも生意気。
「それより、メリオダス一行の事を案じているようじゃな?」
ジェンナは話を切り替えてニコリと屈託のない笑みを浮かべると、首を傾げて私に尋ねた。
正直答えたくはなかったが、仕方なく僕は首を縦に振ると、彼女は目の前にあるデカい洞窟を指差した。
「彼等は皆、この修練窟で鍛錬しておる」
「修練窟…」
ああ、此処がキングの言っていた『鍛錬する場所』か。
まさか此処がそうだったとは。
…でも一体、どうやって鍛錬してるんだ?
「お主も鍛錬するかの?」
「…いや、いい。僕は遠慮するよ」
ジェンナの誘いを断り、僕は空中に座って黒い魔道書を開くと、彼女は「釣れない奴じゃな」と言われてしまった。
気にしないけど。
それにキングは苦笑いを零し、マーリンもクスリと妖艶に笑う。
…つか、いつの間にマーリン元に戻ったんだ?
確か石像にされて、女神の力じゃねーと戻らないとか言ってたけど…
なんて考えいたが、よく見るとマーリンの体はぼんやりと透けていて、その中心に彼女の神器が浮いている事に気付く。
……あ、そうなってんのね。
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*IJu*(プロフ) - 如月李瑠葉さん» コメントありがとうございます! ツンデレ良いですよねツンデレ(( そんな、天災だなんて…← 僕には非常にもったいないお言葉でず…_( _´ω`)_ (2017年1月9日 12時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
如月李瑠葉 - これも面白いですね!夢主のツンデレっぷりがイイ…天才ですか!? (2017年1月9日 1時) (レス) id: 5cf1189260 (このIDを非表示/違反報告)
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