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#へやにきて〜皆帆〜 ページ46

午後の練習も終わり、夕食を済ませ、就寝時間より一時間前。

僕は自室で支給された部屋着に着替え、寝る準備を整えていた。


にしても、今日は色々あったなぁ。


まず、明日練習試合が行われる事。

相手はわからない。
監督が「会えばわかる」とは言っていたけれど。

一体、どんな選手なのだろうか?


そして、瞬木君がついに本性を表に出した事。

まぁ、表に出したと言ってもほんの一瞬だったけれどね。
だけど、彼の闇はかなり深そうだ。

彼を観察するのは面白そうだ。



最後に…Aが大声で、顔を見ようとした瞬木君を拒んだ事。


あの後、彼女は部屋から出なかった。

夕食の時間になっても、ずっと部屋に引きこもっていた。


あの瞬木君が呼びに行ったらしいが、とうとう彼女が部屋を出る事はなかった。


しかし…あれには本当に、驚かされたよ。

まさか、彼女から瞬木君を突き離すような言い方をするだなんて。


しかも、あの時の彼女は何か可笑しかった。

ずっと下を向き、震えていた。


下を向いていたのは、多分顔を見られたくないからだろう。

彼女が俯けば、サイドの髪が丁度カーテンのように顔を隠してくれるから。


だけど、何故震えていたのかはよくわからない。


もしかしたら、彼女がおばちゃんに呼ばれてから何かあったのかもしれない。

彼女が部屋にずっと引きこもるほどの、何か……
それは、一体何なのだろうか。

後日彼女に直接聞いてみたいけれど……
明日はちゃんと、部屋から出て来るだろうか。


引っ込み思案な彼女の場合、暫く部屋から出て来ない可能性が高い。

せめて部屋に入れさせてもらえたらいいのだけど…



皆帆「……ん?」



僕がAについて考えていたら

ふと、机の上の僕のケータイが震えた。


普段、マナーモードにしているからね。

僕はケータイを手に取り、画面を覗く。


どうやらメールのようだ。

えーと、差出人は………



皆帆「……えっ……!?」



僕はメールの差出人を見て、目を見開いた。


間違い、じゃ、ないよね……?


だって、メールの差出人って………



皆帆「A………」



メールの内容は、全てひらがなで

『へやにきて』

と、短い五文字で構成されていた。


……間違いメールとかじゃないよね?

ほら、瞬木君に送ろうとして、間違えて、みたいな……


…………



皆帆「……とりあえず、行ってみよう」



僕は立ち上がると部屋を出て、Aの部屋に向かった。

#真逆→←#歪



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くにとび(プロフ) - こんばんは~ (2014年9月11日 20時) (レス) id: 8081e2eb22 (このIDを非表示/違反報告)
美薫(プロフ) - 続編おめでとう御座います(T_T)更新、楽しみに待ってます(`∇´ゞ頑張って下さい(^o^)/ (2014年6月23日 22時) (携帯から) (レス) id: c09d542fe6 (このIDを非表示/違反報告)
狩屋ハルカ - 続編おめでとうございます!応援してます!頑張ってください! (2014年6月23日 16時) (レス) id: b968f3be84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2014年6月22日 17時

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