イドラのサーカス 433 ページ16
「あの2人は〜、とりあえず本部の方に連れて行きなさい」
「何故だ？此処に置いておくのはダメなのか？」
「私はそれでもいいけど？他のフィフスセクターの人達がどうなってもいいんなら」
「何…？」
「あの子達の能力、簡単に言うと吸血鬼みたいなモノなの。
暫くは動物の血を飲ませて人間の血の味を忘れさせようとしてたんだけど…この間白竜の方は誤って摂取しちゃったみたいだから。
そうなったらもう歯止めは効かないわ」
鬼道の眉間に皺が寄る。
豪炎寺も円堂も深刻そうな顔をして彼女の話に黙って耳を傾けた。
一方彼女は淡々と説明しながらもパイを食べる手は休めず、もう皿は空になっていた。
彼女は2切れ目のパイを自分の皿に乗せると、またフォークを使って食べ進めた。
「…だが、白竜のあの様子だと特定の人物にしか反応をしてしていないようだったが？」
「私もよくはわからないけれど…彼等には人間の血のニオイが嗅ぎ取れるらしいの。
霧野じゃなくても、血の通ってる者なら何でも対象よ。
そうなると彼等にとって周りの全てが吸血対象。
しかも1度その味を占めてしまえば、対象がこの世からいなくなるまで渇望するようになる」
「しかし我慢させてもかえって暴走するリスクを高めてしまうんじゃないか？
動物の血とやらはもうダメなんだろう？」
「大丈夫よ、10番目。その前に能力の暴走を抑制する薬を完成させるから」
「ほぉ…？随分と自信があるんだな」
「もう試作間近ですから」
鬼道が興味深そうに尋ねると、エリカはフォークを咥えながら胸を張る。
その言葉に豪炎寺は微かに目を見開いた。
フィフスセクター本部には�猜欷遶瓩靴伸犂擬圻瓩�集まっているが、毎日のように能力を暴走させてしまうので、彼は悩んでいた所だったのだ。
だがエリカは「でもね、」と言葉を続けると表情を曇らせ、顎に指を添えた。
「機材が足りないから、ちょっと時間掛かっちゃうわ。
「……」
1つ溜息を吐いて項垂れ、また1口パイを口に運ぶ。
そんな彼女を見て、鬼道は暫く何か考えているのか腕を組んだまま黙っていた。
だがふと彼は口を開くと、困っている様子の彼女にこう提案した。
「……
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＊IJu＊(プロフ) - ゆきうさぎさん» コメントありがとうございます！続編来てしまいした…()これからも亀更新ですが、頑張らせて貰いますー！！ (2018年8月11日 2時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきうさぎ - 続編おめでとうございます！！楽しみにしています！これからも頑張ってください！ (2018年8月10日 15時) (レス) id: dea74ddfb3 (このIDを非表示/違反報告)
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