▼忘れていた事 ページ47
A「お前には失望した。ガッカリだよ。
ちょっと仲が良いとそうやって贔屓目にして、犯人なのに否定するなんて。
そんなヤツだとは思わなかった」
皆帆「ち、違うっ…！！だって、僕はっ…！！」
A「こっちはこの上なく犯人ですって名乗り出てやってるのに、なんなんだお前は。女々しいったらありゃしない」
皆帆「だってAはっ…！！」
A「未来の刑事がそんな調子で大丈夫なの？
感情に左右されてちゃ、犯人取り逃しますよ、探偵さん？」
1歩、また1歩と僕に近付き、僕はその度1歩後ろへ下がった。
だがその内彼女は僕の胸を強く押し出し、更に僕は後ろに後退してしまう。
皆帆「ちょっと、やめてよA…！」
A「じゃあ抵抗してみなよ。
それとも出来ない？ああ、だよね。アンタ私の事大好きだもんねっ！」
容赦なく後ろに押され続け、やがて背後に部屋の扉が迫る。
最後に彼女は強い力で後ろに押し出すと、その勢いで僕は後ろに倒れてしまい、部屋から出されてしまった。
尻餅をつき、痛みに顔を歪めたがそれに構っている暇は無い。
流石にここまでされてムカついた僕は文句の1つでも言い返してやろうと思い、顔を上げる。
でも、出来なかった。
A、何故だか泣きそうな顔をしていたから。
皆帆「…！」
A「……期待した私が、バカだったよ」
最後に彼女は歪んだ顔でそう吐き捨てると部屋の中に引っ込み、扉を閉めてしまった。
我に返って僕は慌てて扉を開けてもらおうと思ったけれど、その時にはもう扉はロックされてしまっていた。
皆帆「っ……っ……！！」
僕は自分の愚かさを呪った。
浅はかさに反吐が出て、軽薄さに自分をクビり殺してしまいたい。
僕は一体、何をしにこの部屋に来たんだろう。
何の為に彼女に会いに来たのだろう。
確かに事件の真相を知りたかった。
何が起きて、犯人が誰なのか知りたかった。
でも僕はそれ以外にもう1つ、理由があって此処に来たんだ。
単純で、明確な、もう1つの大切な理由。
ああ………どうして、忘れていたんだろう。
事件の真相を知りたくて、早とちりしてしまったんだろう。
この部屋に入って、彼女と目を合わせて、僕は言わなければいけなかったんだ。
事件よりも、何よりも大切な気遣い。
いつもなら絶対忘れない、忘れなかっただろうたった一言。
『頭の怪我、大丈夫？』って。
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ルナストーン(プロフ) - ＊IJu＊さん» すみません…あの…僕…調べるとき…G○ogle知ってまして…使ってますので…ご心配なく…？ (2020年10月14日 0時) (
レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ルナストーンさん» Googleがややこしかったら『コトバンク』という辞書アプリをオススメします！簡単で見やすく、基本無料なのでお手軽に調べられますよ〜！自分も文章を書く時にお世話になっているアプリです〜！ (2020年10月14日 0時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
ルナストーン(プロフ) - ＊IJu＊さん» わっ…分かりました…！ (2020年10月14日 0時) (レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ルナストーンさん» 皆まで言うな』は「全部言わなくていい」という感じの意味なので『最後まで言うな』と意味的にはほぼ同じかと……辞書で調べればおそらく載ってると思いますし、Google先生でも調べられますので、詳しくはそちらの方で調べてみてくれれば…！ (2020年10月13日 23時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
ルナストーン(プロフ) - ＊IJu＊さん» あっ…多分そう…です…？（意味的に同じとは…？小学生（？！）にも分かるように説明して欲しいのですが…） (2020年10月13日 23時) (レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
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