彼女の目覚め ページ25
ふと光を目元に感じて、目を覚ます。
すると目に入った光景がいつもの小屋の中じゃなくて、一瞬驚いた。
…そっか、私、ゴウセル様と一緒に〈七つの大罪〉について来たんだ。
此処は確か、物置。
でも今日からきっと、此処が寝床になると思う。
実際此処で私とゴウセル様で寝てるしね。
「……え？」
……寝てる？
ゴウセル様が？
バッとゴウセル様を見ると、彼は目を瞑り、規則正しい呼吸を繰り返して眠っていた。
いや、寝るのは当たり前だと思うけどね。
だけどね私、実を言うと初めてなんだよ
この人の寝顔見るの。
だって前までは夜、私が寝るまでずっと起きてたし、
朝だって、私よりも先に絶対起きてた。
だから、初めて見る彼の寝顔に、私は…
「……綺麗…」
と、つい呟いてしまった。
「俺はきれいなのか？」
「うわっ？！」
途端、ゴウセル様の瞼が上がり、黄色い瞳が私を映した。
私は驚いて思いっきり後ろに退ける。
「び、びっくりした……！
起きてたのかよ…！？」
「リラ、おはよう」
「お、おぅ…おはよ…？」
朝っぱらからマイペースに会話を続けるゴウセル様。
私はたじたじになりながらも挨拶を返した。
「…リラ、大丈夫か？」
少しの間を空け、ゴウセル様はいきなりそう言った。
だ、大丈夫って…どういうことだ？
身体の事？
それとも頭？
「…何が？」
私は眉を顰め、ゴウセル様に尋ねた。
するとゴウセル様は「そうか」と短く答え、
私の腕を引っ張るとそのまま抱き締めた。
…………え？
「ご、ゴウセル様…？」
「なら、良かった」
ゴウセル様は私の頭を優しく撫でながらそう言って、更に私を強く抱き締める。
身長差により私はゴウセル様の胸板に頭が押し付けられる状態になり、呼吸がしづらい。
「ご、セル様…！」
暫くすると苦しくなり、私は引き寄せられる手に逆らって、顔を上げた。
瞬間、唇に柔らかいものが押し当てられる。
目の前には、ゴウセル様の綺麗な瞳。
……………へっ…？
「ご、ごごごゴウセル様っ？！」
気が付いた時には私は再びゴウセル様に抱き締められていた。
え？ちょ、今、今何やった？！
今のって、き、き、きき……
「キスだ」
「はっきり言うな馬鹿っ！！」
自分の顔がだんだん真っ赤になっていくのかわかる。
そんな顔を見られたくなくて、私はゴウセル様の胸板に頭を押し付ける。
…今日は、最悪な目覚めだ。
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＊IJu＊(プロフ) - ユキヤさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けているようで嬉しいです^^名前についてはどちらも変更可能ですので、そちらで御自身のお好きな名前に変えて頂ければ……！ (2022年9月10日 18時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
ユキヤ - 名前が一緒でめっちゃ読みにくいけどめっちゃおもろい今日このごろ (2022年9月10日 12時) (レス) id: 30a2e3b099 (このIDを非表示/違反報告)
銀来(プロフ) - そうなんですか．．．まぁ、アニメキャラはみんな可愛いです。機会があったら調べてみますね♪ (2015年8月13日 21時) (レス) id: 578c57ad6f (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 銀来さん» いえ、好葉というキャラクターがいるんですよ…紛らわしくてすみませんorz 因みにマギはあまりわかりません、ごめんなさいorz (2015年8月13日 13時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
銀来(プロフ) - 好葉→紅覇ですか？えっと、要するに、マギ好きですか！？ (2015年8月12日 16時) (レス) id: 6789b7c894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊IJu＊ | 作成日時：2015年3月23日 19時
