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△リボンが202こ▽ ページ9

「そっかぁ、あの女の子あおいって言うんだ〜!カワイイお名前だね!」



一方その頃、皆帆を先導に歩いている2人は他愛もない話を繰り広げていた。

とは言っても真名部の時と同じように、Aが一方的に話すだけだ。
話し相手の天馬は律儀に返答を返し、ぎこちない笑みを浮かべて適当に相槌を打っていた。


2人の会話を聞いて、皆帆は違和感を覚える。

Aの言動がまるで見た目に合っていない。
初めて会った時から薄々気付いてはいたが、中身がてんで幼児のように思えた。


勿論、そういう演技をして油断を誘っているとも考えた。

しかし、先程からの彼女の言動からはその可能性は低いと考えられた。


それに先程から目に付く、右頬に貼られた大きなガーゼ。
首筋には包帯が巻かれ、破れたズボンの穴からもチラチラと包帯が垣間見える。

一体何をどうしたら、そんな所を怪我するのか。
いや、そもそも怪我なのだろうか?
もしかしたら何かを隠す為なのかもしれない。
しかし、だとしたら一体何を?


服だってボロボロだし、オマケに妙なニオイがする。
柔軟剤の香りに混ざって、鼻を突くイヤなニオイ。

その家特有のニオイ……にしては、特殊過ぎる気がした。皆帆でも上手く言葉に出来そうにないが……本能的に拒むようなニオイだ。


このニオイ、まるで………



「ねぇねぇ、どこまで行くの〜?
もうちょっとでショーテンガイ出ちゃうよ?」



ふと、Aに声を掛けられ、皆帆は我に返る。

考え事に夢中になり過ぎて、うっかり猝榲地瓩鯆未蟆瓩てしまう所だった。



「大丈夫……もう少しだよ。
もう少し進んだら、曲がってすぐさ」

「曲がる?曲がるの?何処を?どんな風に?」

「……もうすぐでわかるよ」



彼女に気付かされた事に若干複雑な気持ちになりながらも、皆帆は振り返って答えると、Aは首を傾げながらも「わかった」と頷いた。

皆帆は再び正面を向くと、ふと前方から向かって来る瞬木と目を合わせた。


瞬木がこの商店街にいるのは偶然ではない。
勿論、井吹と久坂もだ。

彼等はAを捕まえる為に、皆帆がわざと目的地周辺でバラバラに行動させたのだ。


最初から人数が多いと、相手も警戒すると思っての処置だ。


皆帆は確信していた。Aが真名部を誘拐した犯人だと。

何故なら、先程から自分達をつけている人物(・・・・・・・・・・・)の存在に気付いていたからだ。

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*IJu*(プロフ) - あずさん» はじめまして!コメントありがとうございます!一気見するぐらい夢中になって頂けて嬉しいです(´˘`*)お褒めの言葉もありがとうございます、恐縮です…!これからも更新頑張りますー! (2021年2月8日 1時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
あず - はじめまして…!今日このシリーズを見つけて、一気見してしまいました…!!!真名部が少しずつ追い詰められていく様子が細かく描写されていて凄く読み応えがありました…!!本当にすごいです!!これからも応援しております…!! (2021年2月7日 17時) (レス) id: 9c7942e2bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年12月29日 3時

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