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△リボンが201こ▽ ページ8

瞬木隼人。
彼もまた真名部の友人であり、かつては共に銀河の危機を救った仲間でもある。


まさかこんな所で出会うとは思わなかった真名部は思わず彼を凝視してしまう。

瞬木はこちらに気付いていないよう。
と言うのも、どうも彼は普通に歩いているとは思えない。


何故ならその視線の先はずっと皆帆達を睨む様に見ていたからだ。



「(偶然……にしては出来すぎています。
それにあの視線……知り合いを見つけた、って顔ではありませんね)」



まるで何かを見張っているかのように3人を睨む瞬木。

心做しか表情も険しく、何か目的があるようにも見える。


そこまで考えて真名部は「まさか」と周りを見渡す。

すると真名部の予想は的中。
自分と同じように皆帆達の跡をつける友人……
井吹と久坂の姿も見つけてしまい、真名部はハッと目を見開いた。


先程、松風は来ているのは『俺達だけ』だと行っていた。

しかし、ソレは恐らく罠だ。
きっとAを油断させる為にわざと2人だけで会いに行ったんだ。

人数が多いと相手が警戒してしまう事を恐れたんだろう。


そうして人気のない所に連れ込んで、話を聞いてからAを捕まえようとしているのかもしれない。

人並み以上に力があるとは言え、Aは1人だ。
しかも喧嘩が強い久坂がいるとなると人数的にも状況的にもAは不利だ。

その上、窮地に陥ったらAは何を仕出かすのか分からないので、皆帆達の事も心配になってしまう。



「(やっぱり…何か可笑しいと思ったら……!
早くこの事を彼女に伝えなければ……!

でも、どうやって…?)」



いち早く伝えに行きたい所だが、そうもいかない。

何せ自分はまず皆帆達に見つかってはいけない存在である。
今はまだ瞬木達は気付いていないようだが
気付かれれば忽ち捕まるだろう。

それに彼女とは距離があるし、人の目もある。
この場で大声で知らせるワケにもいかない。


どうしよう、どうすれば。
真名部はぐるぐると思考を回転させる。

その間にもA達の足取りは着実に進み
不意にずっと真っ直ぐ道に沿って歩いていたのに
おもむろに進路を変更した。


とあるラーメン屋の角を曲がり、大通りから逸れた細道へ。

世に言う『路地裏』だろうか。
きっとあの奥で話すんだろう。


流石に路地裏までバレずに尾行なんで出来るはずがない。

しかし、このままではAは……



「っ……」



真名部は意を決すると地面を強く蹴って、A達の元へ駆け出した。

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*IJu*(プロフ) - あずさん» はじめまして!コメントありがとうございます!一気見するぐらい夢中になって頂けて嬉しいです(´˘`*)お褒めの言葉もありがとうございます、恐縮です…!これからも更新頑張りますー! (2021年2月8日 1時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
あず - はじめまして…!今日このシリーズを見つけて、一気見してしまいました…!!!真名部が少しずつ追い詰められていく様子が細かく描写されていて凄く読み応えがありました…!!本当にすごいです!!これからも応援しております…!! (2021年2月7日 17時) (レス) id: 9c7942e2bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年12月29日 3時

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