続きが聞きたいのです ページ50
「因みにどーゆーアイスなんだ?1つで良いのか?」
「棒アイスが沢山入ったやつが望ましいですね。
カップもいいですけれど、涼野さんはどちらかと言ったら棒アイスを好まれています」
「へーへー、じゃあここら辺か?」
「あ、それはダメです。美味しいやつなので。
「…………一応聞くけど、お使い頼まれたんだよな?
お前の物買って来たんじゃないんだよな?」
そんな話をしながら、涼野さんがいつも食べているアイスキャンディを手に取り、お使い完了。
ついでに自分用のアイスも購入し、不動さんにも勧めたら「俺はいい」って何故か冷やかな目で見られてしまいました。
「……なんか、見てるだけで寒い」
「なんへれふは?」
商店街を歩きながら、先程買った自分用のアイスをパクリ。
やはりソフトクリームはバニラに限ります。
パリパリのチョコが掛かったやつ。
でも不動さんはどうにもこの良さがわかっていないらしい。
私を横目に見てから呆れたような顔をされてしまいました。
「つかわざわざこんな寒いとこで食うなよな」
「ほへはいいんああいえうは」
「なんて?」
「あいうはいうはへえおおいひいほへふ」
「だからなんて??」
「わざとだろ」って睨みつけられ、私は黙ってアイスを頬張る。
敢えて答えるなら「ノーコメント」……
と言うか不動さんもいい加減食べてる時に話し掛けるのはお止め下さい。
「はーあ……ほんと、お前って……」
「……?」
呆れられたかと思ったら、不意に不動さんは私を見遣る。
目が合ったので私は首をかしげると
不動さんはふっ、と笑っておもむろに手を伸ばし、私の頭の上に乗せ、優しく撫でてくれました。
急にそんな事されるから、私は思わず1度食べる手を止める。
言葉の続きが聞きたくて、暫く私は不動さんを見つめていたが、不動さんは「なんだ?」と訝しげな顔をして私の顔を覗き込んだ。
「続きは?」
「…は?」
「言葉の続きは言わないんですか?
私が…何なのですか?ほんとに何なのですか?」
「……」
あまりにも気になり過ぎて、私は正直に申し上げると
途端に不動さんは何とも言えない顔をして、わしゃわしゃと私の頭を乱暴に撫で回した。
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*IJu*(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» コメントありがとうございます…!楽しんで頂けたようで良かったです^^更新頑張りますー! (2021年11月4日 1時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです!続きを楽しみに待っています!(*´ω`*) (2021年11月3日 4時) (レス) @page50 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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