はしゃいでるんだ ページ35
注文した後、さっきの席に戻ると、早速古城はお目当てだったクラゲドリンクに手を付けた。
まぁ、クラゲドリンクっつっても、クラゲっぽい模様の入ったアイスが乗っかったただのソーダだった。
他にもペンギンの形のご飯が乗ったペンギンカレーやら、さっき話してたハリセンボン飴やら、最早ただのラーメンやら、たこ焼きやら。
いやはや、本日の彼女もよく食べる。
「美味しいですよ、不動さん」
「そりゃよーごさんした」
「1口いりますか?」
「いや、俺はいい」
「何ですか?間接キスを気にしてますか?」
「ち、違ぇよ!俺は俺で飲み物頼んでんの!」
クラゲドリンクを差し出しながら首を傾げる古城。
俺は思わずそっぽを向いて、自分の分のコーヒーを啜った。
ったく……真冬にそんな冷たいモン飲む気にならなかったから断ったのに……なんか間接キス気にしてる人みたいになっちまったじゃねーか。
いや、ホントに気にしてねーよ、ホントに。
だって古城とはもうキスしたし。
今更そんなんで照れるとかしょうもないだろ。
…………いや、本当に気にしないから。
「ハリセンボン飴、可愛いですね。
トゲトゲしててとても食べづらそうです」
「おー、気を付けろよ」
「噛んだら口内ズタズタになりそうですよね、コレ。
不動さん、1口お先にどうですか?」
「何故その流れで俺に来た?」
相変わらずの漫才のような会話を繰り広げながら
カフェでの早めの昼食をそれとなく楽しんだ。
時々近くを泳ぐ魚に古城が目をキラキラさせながら。
コイツは変な所で子供っぽい。
でも会話が「あの魚美味しそうです」とかだから、やっぱりいつも通りだ。
つかこの話、前もしなかったか…?
「食べ終わったらまた入口の方に戻って回りましょう、不動さん」
「おー」
「上の階と下の階でまた違った生き物が見れるみたいなので、それも見ましょうね」
「はいはい」
「あと、イルカショーも見ましょうね。
最前列に座って、イルカさんのお水を浴びるのです」
「わかったわかった」
「あとあと、ふれあい水槽でナマコ触りたいです。
他にもエイとか触れるみたいですし、触りに行きましょう」
「わかったって。お前の行きたい所に俺も連れてってくれ」
「では結婚式場の下見に行きましょう」
「話の流れよ」
……楽しそうで何よりだ。
とりあえず最後のはふざけ過ぎだから、チョップは入れといた。
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*IJu*(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» コメントありがとうございます…!楽しんで頂けたようで良かったです^^更新頑張りますー! (2021年11月4日 1時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです!続きを楽しみに待っています!(*´ω`*) (2021年11月3日 4時) (レス) @page50 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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