今朝からだよ ページ23
「おはよう、皆……って、どうしたのA？！」
教室で俺達にいつも通り朝の挨拶をする影山君。
でもAは机に突っ伏したまま、分かりやすくどんよりしてるモンだから、影山君は途端に心配そうにAを見遣る。
剣城君も扱いづらそうな顔してさ。
さっきちょっとAの頭つついてみたけど反応は無し。
ここまで落ち込んでるAってあんまり見ないモンだから、こっちも困っちゃって。
「今朝からずっとコレなんだよね」
「今朝、って……起きてからずっと？」
「起きてからずっと」
「お菓子をあげてもダメだった……」
「えぇ！？Aがお菓子に反応しないなんて…！」
「いや、お菓子は食われた」
「えぇ……」
何をしても変わらず落ち込んだ様子のAに影山君も心配そうな(あとちょっと呆れたような)顔をする。
そう、今朝からコレ。
起こしに行った時からコレ。
原因はわかんない。
だって朝からコレだもん。
ちゃんと朝食は作ったし、食ってたケド
ずっとどんよりしてるのは変わらない。
そのせいで砂木沼さん達も心配してさ。
「学校休んだらどうだ？」なんて言わせちゃうぐらい。
まぁ、本人がなんか大丈夫って言ってたから連れて来たんだけどさ。
………ホントに大丈夫かな、A。
お父さんの事もあるし……今度は何があったんだろ……
「…どうしてこうなっちゃってるの？」
「さァ？原因分かりゃカンタンなんだけどね」
「狩屋でもわからなかったら、俺達じゃお手上げだ」
「どうする…？天馬君に元気パワー分けてもらう？」
「何それ、初耳」
心配そうな顔をしながらも、小ボケを入れてくる影山君。
………いや、顔が冗談言ってる顔じゃないな……
え？本気？本気で言ってるのこの人……？
でも確かに、天馬君はいっつも元気って言うか、ハチャメチャって言うか。
そんな天馬君のパワー分けて貰えるなら是非分けて貰いたい。
それでAが元気になってくれるのなら。
って言うか、ホントにAはどーしたんだよ…？
………お父さん関連じゃ、ないよね？
それとも、他に問題が出来ちゃったのかな……
俺でも力になれるかな……？
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