世界征服～僕らのサーカス～【イナGO】VS SSC編第肆幕 (ページ20)

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辻 623 ページ20

「そっ…そ、それを早く言ってよ～～～！！！
サイン貰ったのに～～～！！！」

そのままｶﾞｸｶﾞｸと優一さんの肩を揺さぶり、優一さんは困惑の表情を浮かべた。

流石にこれには剣城が2人の間に割り込んで「やめて下さい」とAを止めるが、Aは両手で頬を覆ってﾌﾞﾂﾌﾞﾂと呟き続ける。

「ま、まさか円堂があの『イナズマカーニバル』の団員の1人だったなんてっ……！何番目だろう…？総長だから1番目……？！いや、それは流石に安直……？
他にも団員いたんでしょ？10番目とかもいたらどうしよう……！あーー、あの時私すっごく失礼な態度取っちゃったなぁ…！うぅ、穴があったら埋まりたい……寧ろ埋めて……」

「……京介、あの子大丈夫なの？」

「大丈夫だ……その、兄さん。
『イナズマカーニバル』が関わるとちょっと変になるだけだから」

念仏のように唱え続けるAに皆は奇異な目を向けるが、優一さんは話を戻してこちらに向き直ると、表情を改めた。

「まぁ、とにかく…そういう事だから。
急で悪いけれど、今から過去に遡って、未来を元に戻しに行くよ！」

「か、過去に遡る…？！」

「そんな事、出来るの…？」

「勿論、出来るとも！
私の運転技術とこの〝TMキャラバン〟があればな！」

優一さんの話に一同驚き、そして疑問を浮かばせる。

そんな中、ワンダバが得意気に話に入って来ると
乗って来た乗り物をﾎﾟﾝﾎﾟﾝと撫でながら「えっへん！」と胸を張った。

「とにかく時間が無いんだ。
このままだと時間の流れが1つに収束して、確定されてしまう」

「時間が…なんだって？」

「つまり、この流れのまま歴史が確定されちゃうって事…？」

「そうだよ、皆帆君。
そうなってしまったら、歴史を再び変える事はそうそう出来なくなる」

となると、また俺達は時間を遡って、インタラプトとやらを修正しに行くんだな。

きっとそこにはあのアルファとか言うヤツもいるんだろう。

しかし今回は《イドラのサーカス》も一緒だ。
前のような事にはならないだろう。

とは言っても相手のチカラも未知数だ…
まだ何か力を隠し持っている可能性もある。
十分に注意しておかないと…

「あの時、不快に思われなかったかな？
やっぱりあの喋り方じゃマズかったよね…？
あああ！そうだ、あの時真名部が机ひっくり返しちゃって…どうしよう、このままじゃ顔向け出来ない…」

「Aー！そろそろ戻って来てー！！」

………注意しておかないと。