彼女の介抱 ページ43
「オレたちの当面の目的は奴の戒禁で虜にされたリオネスの住人、及び聖騎士たちの救出!そしてキャメロットの奪還…!!
戦うのはその後だ!!」
脅しにも近いマーリンの言葉に、団長は拳を握り締めた僕達を鼓舞した。
団長の言う通り……まずはキャメロットをどうにかしないと。
あそこはアーサーの国だし、リオネスの騎士共もどうにかなってるっぽいし。
…それにもしかしたらアーサーもいるかもしんないし。
でもキャメロットにその〈十戒〉がいる可能性だって十分ある。寧ろ、いるだろ。
そうなったら、どっちみち戦わなきゃいけないんだろうな……相手の力は計り知れないが、やるしかないよな。
まず普通の人間じゃ勝てないだろうし。
「団長殿の言う通り、綿密な作戦を立て一致団結のうえ、事を進める必要がある。
……私からは以上だ」
団長の言葉にマーリンもそう適当に付け足して、カツカツと宴会の席を離れて行く。
エスカノールがその後をついて行きながら「おやすみなさい!」と声を掛けると、マーリンは短く返事を返して、部屋に戻ってった。
……変なマーリン。
いつもならあのイヤらしいずっと笑顔浮かべてるクセに。
「ねぇねぇねぇねぇAちゃ〜ん!
好きな人当てっ子ゲームしましょ〜?」
「……リラ、1回飲むの止めな?」
マーリンが出て行っても、〈七つの大罪〉の宴は終わらない。
その日の宴は明け方まで続いた。
−−−
随分と騒がしかった宴は、皆が酔い潰れて眠った所で幕を閉じた。
とりあえず体調崩されても困るから団長から毛布を貰い、酔い潰れて各々眠っているヤツらの体に掛けてやる。
ったく……こんなんなるまで飲むなんて。
お酒飲むのは言いけれど、自分の
つか、リラがお酒に弱いなんて知りたくなかった…
いや、だからって親友やめたりはしないけどさ。
「次は飲み過ぎないようにな…」
ディアンヌ、キング、バン、リラに毛布を掛け
最後にリラの肩に手を添えると、リラは擽ったそうに首を窄めた。
ヨダレ垂らして眠ってら……折角の美人が台無し。
それに嬉しそうな顔しやがって……一体どんな夢見てんのか。
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