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△リボンが82こ▽ ページ36

「やめた方がいいですよ…!アナタ、怒られたいんですか…?」

「ううん、怒られるのは嫌だよ。
だってママが怒ると怖いもん。
でも他に仕舞う場所だって無いし……」

「うっ………」



言われて真名部は反論出来ず、思わず顔を顰める。

だがしかし、と真名部は打開策を考えようとするが
その前にまたAが言葉を続けた。



「それにね!ママはあんまり自分の部屋使わないんだ!入るとしたらお洋服着替える時ぐらい」

「ほ…本当ですか?」

「うん!寝る場所はその隣だし、ママはその部屋かこの部屋にいつもいるから!目立たない所に隠しておけば多分見つからないよ!」

「隣……?」



彼女の話を聞くに、どうやら彼女の母親は自分の部屋を2つ所持しているらしい。

彼女と言う『ママの部屋』とやらは…衣装部屋だったりするのだろうか?
彼女の母親はオシャレな人で、服が沢山あるのなら考えられなくもない。


……しかし、だとしたらどれだけ服を所持しているのだろう。


やや怪しい話ではあるが、とりあえず真名部はその提案に乗る事にした。

するとAは嬉しそうに笑って、持っていた荷物と真名部の分の荷物を持って部屋を出ようとする。


どうやら彼女は早速仕舞いに行こうとしたらしい。

自分の分も仕舞ってくれるのは助かるが、場所を把握出来ないのは困る。

毎回彼女に持って来て貰うのも悪いし
何より、まだ2階の部屋を見た事がなかった真名部には上の階に少し興味があった。



「あの…良かったら、僕もついて行っていいですか?」

「………………えっ?」



何気無く尋ねたつもりだったのだが、
その瞬間、Aの表情が凍りついた気がした。

急に顔から表情を無くし、大きく目を見開いて真名部を見遣る。
まるで驚いているような表情だった。


真名部は何か悪い事を言ったのかと思いつつも
とりあえず話を付け足した。



「えと…ほら!毎回服を持って来て貰うのって悪いじゃないですか…?それに、その……気分によって着たい服は自分で選びたいですし。
服の仕舞い場所を確認するだけのつもり、ですが…
もしかして、触ってはいけない物でもありますか?」

「あー…………」



彼女の顔色を伺いながら真名部は続けると、彼女らしくない生返事を貰ってしまう。

そうしてAはこてんと首を傾げ、そっと真名部から目をそらして何やら考えるような素振りを見せた。

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*IJu*(プロフ) - 僥姫さん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けているようで作者も嬉しいです( ´ ▽ ` ) (2020年7月5日 2時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
僥姫 - やばい 面白い (2020年7月2日 10時) (レス) id: b3f17b46d5 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - 黒音_幻月さん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けているようで作者も嬉しいです|ω`)これからも頑張らせてもらいます〜! (2020年6月18日 1時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
黒音_幻月(プロフ) - 続編おめでとうございます。少しずつ主人公ちゃんに心を開き始めている真名部くんや、この先の展開にいつもワクワクしながら読み進めています。これからも応援させていただきます…! (2020年6月17日 6時) (レス) id: 71e1357481 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年6月13日 1時

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