○雪だるま○ ページ2
ちょっと自信がなかったけれど、倉庫に行ってみたら確かに古いクッションがあって、私達はソレを使う事にした。
クッションを持ってかまくらの中に戻ると、ゴウセルはクッションを置いて、その上に私を座らせる。
クッションは古いからカビ臭かったけれど、でも意外とふかふか。
お尻が冷える事も濡れる事も無くなった所で
次は雪だるまを作るようゴウセルにお願いしてみた。
「おっきいの作ってね、とびっっきり大きいのっ！！お家よりおっきいの！！」
「流石にそれは無理がある」
「ちぇ〜」
無茶なお願いだと自分でも思ったけれど、でも流石ゴウセルだ。
お家位大きな…とはいかなかったけれど
ゴウセルより大きな雪だるまを作って私に見せてくれた。
ゴウセルって本当に何でも出来るのね…！
こんなに大きな雪だるま見るの初めて！
「わぁっ…！大きいっ！！でっかい雪だるま！！」
「大きいだろう？」
「でも、お家よりは小さいね！」
でも無茶は言ってみる。
ゴウセルは相変わらず無表情だったけれどね。
かまくらの中から雪だるまを見ていたんだけれど
やっぱり間近で見たくなっちゃった。
だから私はゴウセルをじっと見つめると
ゴウセルは私の言いたい事をわかってくれたみたいで
すぐに私を抱き上げて、雪だるまの傍まで近付いてくれた。
形も綺麗で大きな雪だるま…！
3つの大きな雪玉を積み上げたみたいだけれど、1番上を積み上げるのは大変だったろうなぁ…
「でもでもゴウセル、まだ雪だるまは完成じゃないよ？」
「…そうなのか？」
「だって、お顔が無いんだもん！」
このまま完成でもいいけれど…
でもやっぱり、雪だるまは顔が無いとダメだよね。
ただ大きな雪玉を3つ積み上げただけになっちゃうもの。
ゴウセルは最初ﾋﾟﾝと来てなかったみたいだけれど
1度顔を上げて真っ白な雪だるまを見てから、納得したように頷いた。
「となると、顔はどうやって作るんだ？」
「そうだなぁ…よく見るヤツだと石で目を口を作って、人参で鼻、帽子はバケツ…かな？」
「ふむ、人参とバケツなら家にあるな。取って来よう」
「私も行く〜！」
雪だるまの顔のパーツになりそうな物を探しに
ゴウセルと一緒に1度家に戻った。
他にも代用出来そうな物を探したけれど、いい感じのが見つからなかったから、人参とバケツを持って外へ。
顔は落ちていた木の実や石をバケツに1度集めて
私達は再び雪だるまと対峙した。
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＊IJu＊(プロフ) - シーナさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです〜( ´ ▽ ` ) (2020年5月27日 2時) (
レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
シーナ - 最初から読みました！スゴく綺麗で切ないお話に涙腺が崩壊しました………！ (2020年5月26日 14時) (レス) id: e97b238670 (このIDを非表示/違反報告)
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