心配して損したんだ ページ24
その後は滞りなく部活が始まり、いつも通り俺の隣には古城が並ぶ。
古城が俺を引き留める為に言っていた事はどうやら本当のようで、天馬達に話を聞いてみたら「なんで知ってるんですか」って反応された。
一応来たからにはきちんと特訓してやろうと思って
その日は1日、松風と狩屋、影山の新必殺技の練習に付き合ってやった。
「オラ、こんなんでへばってる場合か？
そんなんじゃ、いつまで経っても必殺技なんて出来ねーぞ？」
「す、スパルタ……」
なんか狩屋の口から聞こえたようだが、俺は聞こえないフリをする。
こんなもん序の口だ。夏の合宿よりはマシだろ。
ちょっと動かしただけで泣き言言いやがって。
「不動さん、不動さん。そろそろ飴をあげましょう。
鞭ばかり振るっていては人はついて来てくれませんよ」
「お前はどっちの味方なんだ」
そんな俺の隣で古城はｵﾛｵﾛしながらそう言った。
その表情は心配そうで、俺とへばってる狩屋達を交互に見遣る。
そういう彼女はさっきまでは狩屋達に普通にエールを送っていたと言うのに。
止めるなら特訓内容を説明してる時点で止めてくれ。
「飴が無いなら私があげましょう。
こういう事もあろうかと、最近は飴を常備しているんです」
「飴って物理的な飴かよ」
ｻｯとポケットから苺ミルク味の飴を取り出し、俺に見せつける古城。
こういう事もあろうかと、ってなんだ。
ただ単にお前がお腹空いた時用だろ。
そんなんでお前の胃袋を誤魔化せるかどうかは知らんけど。
しかも、まず1つ俺にくれるし。
「…まぁ、ちょっと休憩入れてもいいか」
「タオルとドリンクをどうぞ。
あ、飴は何味がいいですか？あんまり種類ありませんけれど」
「いやまだ休憩とは言って……ああ、もう」
まだそうしようかなって思ってただけなのに。
古城は俺が呟いた瞬間に動き出して、倒れ込む狩屋達にタオルとドリンク、そして飴を配った。
あんまり種類無いって言う割にはポケットから出るわ出るわ。
あの量なら少しは彼女の胃袋も誤魔化せるだろう。
……つか、あんなにどっから出て来た。
「ほんっと……心配して損した」
飴を配りながら談笑する古城を見ていたら、此処に来るまでに色々と考えていた事がバカバカしくなってしまう。
これでも心配してたんだぜ？
学校来てなかったらどうしよう、とか。
部屋にこもってたらどうししよう、とか。
泣いてたらどうしよう、とか。
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ゆうくん(結翔)(プロフ) - ＊IJu＊さん» いえいえ！！はい、頑張ってください！！！ (2020年5月6日 8時) (
レス) id: 891a01bcc7 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ゆうくん(結翔)さん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです( ´ ▽ ` )これからも頑張ります〜！ (2020年5月6日 4時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうくん(結翔)(プロフ) - とても内容めっちゃ好きです(語彙)これからも頑張ってください！！！ (2020年5月4日 13時) (レス) id: 891a01bcc7 (このIDを非表示/違反報告)
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