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「なら、キミの進むべき道はこっちだ。
僕が案内してあげる」
微笑みを浮かべながらアフロディはそう告げると、おもむろに私に掌を差し出した。
唐突の事で驚き、私はその白い手を見て固まっていると、彼はまた笑って私の左手を掴みギュッと優しく握った。
彼の手は私より大きくて、暖かい。
それでいて少し安心する。
アフロディは「行こう」と私の手を優しく引いて来た道を引き返した。
そしてそのまま、またずーっと前に進む。進む。
でも今度はちゃんと真っ直ぐに進んでいる気がした。
だって私の隣にはアフロディがいたから。
真っ暗闇でも彼とだったら不思議と怖くない。寂しくない。
チラリと隣の彼の横顔を見ようとしたら、彼と目が合った。
するとアフロディはニコッとこんな私に笑顔を浮かべてみせ、思わず私も微笑んだ。
「もう少しだから、頑張ってね」
「…？」
微笑み合いながら歩いていると、アフロディはそう言った。私は首を傾げる。
別に疲れてはいない。だって走るならまだしも、歩いているだけなのだから。
それにそこまで長い距離を歩いている事も無い。全然大丈夫。
でももしかしたら彼なりに心配してくれていたのかもしれない。
私は素直にそんな彼の気持ちを受け取ると、頷いて笑顔を浮かべた。
彼の温もりを、そして思いやりを感じながら歩いていると、いつの間にか私達は一つの白い扉の前に辿り着いた。
するとアフロディは私から手を離し、物悲しげに微笑んで言った。
「此処から先には僕はいけないんだ」
どうして？
「ごめんね。でもきっと、すぐに会えるさ。
だから、泣かないで」
彼に言われて、私は自分の頬に触れた。
その頬には確かに涙が流れていた。
アフロディは優しく指で私の涙を拭ってくれると「行っておいで」と私の背中を押した。
瞬間目の前の白い扉は勝手に開かれ、私の体は扉の奥へと引き込まれた。
最後に振り返って見た彼の顔は神々しく
とても儚げなものであった。
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紀鏡 - あれ…好きなもの【風丸】の肉のやつになんか察しがつくぞ…ちょっ？！佐久間？生きてる？！ (2017年7月3日 16時) (
レス) id: 4f8c5bdb75 (このIDを非表示/違反報告)
空月 - 好きなもの【風丸】ってやつの肉ってまさか佐久間の((( (2017年2月6日 14時) (レス) id: 9ea75f5c5e (このIDを非表示/違反報告)
areru - 面白かったです。 またいつかでいいのでijuさんのアフロディ楽しみにしています。 (2016年5月4日 21時) (レス) id: 8f172b8017 (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - ＊IJu＊さん» わかりましたれありがとうございます♪ (2016年1月24日 17時) (レス) id: 9dca1ab2b7 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - リオさん» リクエストありがとうございます！！ お話がまとまり次第、この短編集の続編に更新しますので少々お待ち下さい！ (2016年1月24日 16時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊IJu＊ | 作成日時：2015年9月10日 13時
