奪われたファーストキス【狩屋】 ページ3
硬直する体。
一瞬だけ止まった世界。
眼前には俺の親友“だった”人がいて
俺の口は何だか、柔らかいモノで塞がれていて。
何が起きてるか、さっぱりわからなかった。
頭が真っ白になって、何も考えられなくなった。
ただ1つ、言える事は
今、この瞬間は異常だと言うこと。
「…へへっ、マサキかーわいっ」
スッと俺から離れると頬を赤く染めながらも満足気に微笑む親友、A。
俺と同じサッカー部に所属していて、男女共に慕われている。
気が合うからよく一緒にいるうちに、いつの間にかお互いに『一番の友達』と言い合うようになり、その状態がずっと続くと思ってた。
ずっと続くと……思ってた。
「あれ……？マサキ、どうした？
そんなボーッとしちゃって」
「おーい？」とAは肩を叩き、それで俺はやっと自分に起きたこの現象を理解し、思わず俺は後ろに退けた。
俺は今、コイツとキスをした。
それについてはよくある話だと思う。
少女漫画とか小説とかでのよくある話。
だけど、このキスの相手が『男』だとしたら別の話なワケで。
「……マサキ…？」
「おっ、ま……！？」
Aは心配そうな顔をして俺に近付くが
俺は彼が近付く度に後ろに下がって、距離を取る。
俺は今……男とキスをした。
しかも親友だった、Aに。
どうして……？
その理由はわかる。
いや、わからない方が普通無い。
だけどそれを否定したかった。
俺の頭がその事を酷く拒んだ。
「…ごめん…マサキ……」
後退る俺を見てAは物凄く悲しそうな顔をして俯くと、そう呟いた。
「でもっ…！！俺の気持ち、分かってほしかったんだっ……！！
俺が……マサキの事、好きだって……！」
続けてAはそう告げると拳を強く握り締める。
そしてまた俺に近付くと、俺の手をそっと握った。
その手は温かくて、俺より一回り程大きかった。
「……A…お前、分かってんの…？
俺とお前は……」
「ああ、分かってる…！分かってるさっ…！！
だけど、どうしようもなく好きなんだよ、お前の事っ…！
お前が…マサキが…好きなんだよ……」
ギュッと俺の手を握り、目に涙を滲ませるA。
その声は体同様に震えていて、俺より背がデカイのにその時だけは小動物のように見えた。
そんなAを見て、俺の腕は自然と彼の体を引き寄せて、彼の背中に回していた。
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紀鏡 - あれ…好きなもの【風丸】の肉のやつになんか察しがつくぞ…ちょっ？！佐久間？生きてる？！ (2017年7月3日 16時) (
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空月 - 好きなもの【風丸】ってやつの肉ってまさか佐久間の((( (2017年2月6日 14時) (レス) id: 9ea75f5c5e (このIDを非表示/違反報告)
areru - 面白かったです。 またいつかでいいのでijuさんのアフロディ楽しみにしています。 (2016年5月4日 21時) (レス) id: 8f172b8017 (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - ＊IJu＊さん» わかりましたれありがとうございます♪ (2016年1月24日 17時) (レス) id: 9dca1ab2b7 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - リオさん» リクエストありがとうございます！！ お話がまとまり次第、この短編集の続編に更新しますので少々お待ち下さい！ (2016年1月24日 16時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊IJu＊ | 作成日時：2015年9月10日 13時
