＊ ページ19
一呼吸間を置いて私は続けると、Aは「何を言ってるの？」と苦笑した。
…困ってる。
だけど言わないと、このまま変わらない気がした。
「…私は、いつも冷たい。
キミの前だと、どうしても素直になれない」
ついに私は今までの自分を彼女に話した。
Aは目を丸くさせて、でも黙って私の話に耳を傾けてくれる。
「だから、時々…いや、いつも思うんだ。
このままキミは私を嫌いになってしまうんじゃないか
……って…」
だが話しているうちに少し怖くなって、私の目線はだんだん下へと落ちていく。
それでも私は話すのをやめない。止められない。
「……でも、キミの事を思っているこの気持ちは本当だ。
私はキミを愛している。だから………」
「______知ってる」
…………え？
彼女から放たれた意外な言葉に、私は拍子抜けしてしまった。
Aはニコッと微笑むと2、3歩前に進みながら、続ける。
「冷たくっても私の事を気にかけてくれてる事。
いつも私のそばにいてくれる事」
そしてピタッとその場に止まり、肩を竦める。
「何だかんだ言って私のワガママを聞いてくれる事。
私が話を聞かないとちょっと不機嫌になる事」
そのままAはゆっくりと振り返ると、
「__私の事をいつも一番に考えてくれてる事」
まるで天使のような柔らかな笑顔を浮かべて見せた。
「…」
私は彼女の一言一言に唖然とし暫く固まってしまった。
だが視線は彼女からそらさずに、黙って彼女がこちらへ歩み寄って来るのを見ていた。
「だから、さ？そんな事で悩まなくていいんだよ？
私はちゃんと、風介の事わかってるから」
Aは私の顔を覗き込んでまた笑うと、私の両頬を包み込むように両手を当てる。
瞬間彼女の手の温もりが伝わってきて、私は目を細めた。
「…大した自信だな」
「だって私、好きなんだもん。風介の事。
風介だって、そうでしょ？」
彼女の発する言葉が可笑しくて、でも愛おしくて。
「……ああ」
私は自然と笑みがこぼれると彼女の言葉に頷く。
その時初めて彼女に対して、素直になれた気がした。
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紀鏡 - あれ…好きなもの【風丸】の肉のやつになんか察しがつくぞ…ちょっ？！佐久間？生きてる？！ (2017年7月3日 16時) (
レス) id: 4f8c5bdb75 (このIDを非表示/違反報告)
空月 - 好きなもの【風丸】ってやつの肉ってまさか佐久間の((( (2017年2月6日 14時) (レス) id: 9ea75f5c5e (このIDを非表示/違反報告)
areru - 面白かったです。 またいつかでいいのでijuさんのアフロディ楽しみにしています。 (2016年5月4日 21時) (レス) id: 8f172b8017 (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - ＊IJu＊さん» わかりましたれありがとうございます♪ (2016年1月24日 17時) (レス) id: 9dca1ab2b7 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - リオさん» リクエストありがとうございます！！ お話がまとまり次第、この短編集の続編に更新しますので少々お待ち下さい！ (2016年1月24日 16時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊IJu＊ | 作成日時：2015年9月10日 13時
