意地悪注意報【まふまふ】

注意報▼32 ページ32

とりあえず急いで学校出てきてしまったけど
今日は暇だった








別に何もすることがないしせっかくだから
雑貨屋さんとかにでも推しのグッズいれるもの探しに行こうかな




なんて思ってバスに乗って






お店が沢山ある街まできた









お目当ての店が特にあるわけじゃない








たぶん
気を紛らわせたいって思ってるんだ




相川君のあんなに怒った顔
知らないから

あんな風に怒らせたのは私で

でも、何がいけないのか

私が相川君の話をしっかり聞かないのがいけなかったのかわからないから謝りようがない




泣きたいのは向こうかもしれないのに







私が泣いたりなんかしたから
きっとうざいって思われちゃったよね



ああ、もう学校行ったら
周りの女子が全員敵になってて
攻撃されたらどうしよう







結局、遠くに来たのに
考えるのはそのことばかり









はぁ…







それなら家にこもっていればよかった








今更なことを思いながら
カフェに入ろうとした私の手は
声をかけられたことによって止まった






「……Aちゃん？」





背後から聞こえた声は




推しの声。





「浦田君……」





「ああ、やっぱりAちゃんだ」





振り向けば
こちらを見て微笑む浦田さんがいた。









*




*

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