初めてあの子にあった日 ページ4
私が5才になり、少し経った頃親戚の集まりがあり、両親と私は叔母の家に向かいました。
そこで出会ったのは従兄弟の創でした。
初めて創に会った時に「とても可愛い子」と思いました。
一瞬だけ、これが物語に出てくる天使なのかと思いました。
それほどまでに創は可愛く可憐で美しいのです。
その時、同じ年だった私と創はすぐに仲良くなりました。
それまでは良かったんです。
問題はその後でした。
創がまだ文字が読めない事を知った私は、創に読み聞かせをしました。
私が文字を読めると知った創はとても喜び、
「アクアはすごいねっ!!」
と、言い私の頭を撫でました。
私はとても驚きました。
だって、生まれて初めて褒められ、頭を撫でてもらったのです。
私は生まれて初めて「愛情」というものを受けました。
、、、、その後、私が文字を読める、という事を知った大人達は私を口々に褒め、両親を褒めました。
そして両親は自慢げに
「凄いでしょう?この子4才で文字を読めるようになったんですよ」
、と言いました。
私はとても驚きました。
だって、その読み聞かせは完璧に読めず、文字を言い間違えたのに、両親は私を叩かなかったんですから。
けれど、同時に私は大雑把にですが理解しました。ワタシの両親は「普通」じゃない。と、そして私は絶対に「普通」になれない、という事を。それと同時に私は両親から愛されていない、という事も理解しました。
、、、、、けどその時の私は両親から愛されたかった
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