▽缶コーヒー ページ6
次の日、学校に行くと
なんと珍しいことに慧くんが私のクラスに来た。
「A、ちょっと」
と手招きしながら短く私を呼ぶ慧くん。
やっぱり好きだな。
この人の待ち受けが女の子だとしても。
私なんて、1回も写真撮ったことなんてないのになあ。
中学の卒業式に男女6人くらいで撮ったプリクラには、私も慧くんもいたけど、それはノーカウントだよね。
慧くんに連れられて、廊下で立ち止まる。
「昨日さ、光と一緒に帰ったんでしょ？」
「うん。そうだよ？」
「付き合ってるの？」
なぜか不安げに見上げてくる慧くん。
そんな可愛い顔で見つめられたら勘違いしそう。
妬いてくれてるのかなって。
「え、いやいや。
そんなことないよ」
私がそう答えると慧くんは「な〜んだ」と気が抜けたような声を出した。
「とうとうAも俺のパシリ卒業しちゃうのかあって、
卒業祝いに買ってきたコーヒー無駄になっちゃったじゃん」
ふざけた調子で私に缶コーヒーを渡してくる慧くん。
あ、そっか。
そうだよね。
私って慧くんにとっては、やっぱりパシリでしかないんだよね。
他の子より慧くんに近いって、自惚れてた自分バカみたいじゃん。
「うん。卒業、する。
私パシリも友達も慧くん好きなのもやめるから」
私の意志とは関係なく流れてくる涙も拭く余裕はないままに、
その場から走って逃げた。
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ナナコ - 完結じゃないじゃん (2017年4月21日 23時) (
レス) id: 0ba46ce416 (このIDを非表示/違反報告)
アイ - え、終わり？え、え、あれ？？続き気になってたんだけどなぁ・・・ (2017年1月20日 17時) (レス) id: bcbac3bbea (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - なんだか面白い！ (2016年12月15日 0時) (レス) id: 20501953db (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 続き気になります(*^^*)更新頑張って下さいo(^o^)o (2016年11月26日 10時) (レス) id: 65d29eb179 (このIDを非表示/違反報告)
猫王子 - 伊野尾ちゃん、女の子を、逃がさないよう。m(。≧Д≦。)m捕まえとけよ！って感じです！更新楽しみにしてます！(^o^)v (2016年11月7日 20時) (レス) id: caa5bf034a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さとう | 作成日時：2016年11月5日 19時
