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霊レミ ページ43

「だって貴方 幻想郷と私だったら幻想郷の方を取るでしょう」

「ええ、そうね。迷いに迷って結局 幻想郷を優先させるわね」

博麗神社の生活スペースで確認作業のように淡々とした言葉の応酬。しかしそこにどんな意味が込められているかなんて

「わかっていないんでしょうね」

無意識に口からこぼれ落ちた言葉に吸血鬼の王を自称する少女は眉を吊り上げた。

「何よ、博麗の巫女サマサマは私が一体何をわかっていないって言いたいのかしら?」

露骨に不満がるレミリアに悪いとは思ったけど、どんどん面白くなって最終的には肩を震わせて笑ってしまう。

「何がそんなに可笑しいのかしら」

「あははっ、はは、そんなに怒らないで。ほら煎餅あげるから」

小さな口に煎餅を押し込むと少々の間の後 無言で咀嚼する音が聞こえた。安っぽい味ねと呟いたのは聞こえたが文句を言うために口を開こうとすると笑声に変わってしまうのは目に見えていたため黙っていた。

だってこんなに面白いことがあるだろうか。
博麗の巫女が、公平さと公正さを保つべき存在が、一妖怪と この幻想郷を比べて逡巡することの意味をきっと目の前の少女は分かってはいまい。
友達だろうが肉親だろうが恩人だろうが、その存在を幻想郷と秤にかけることなんてなかった私の中で己がどんなに大きな存在か、などレミリアは想像もしないのだろう。

ああ、もしも私が博麗霊夢じゃなかったら、レミリアと共にあることも出来ただろうに。

でも私は生まれてから今まで、そしてこれからも博麗の巫女なので、優先順位の頂点は幻想郷のままだ。
それでもレミリアと共に生きて死ぬことが出来たら、なんて妄想を飽かずにしてしまう。

さとレミ→←こいレミ(続き)あるかもしれない未来の話


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かんな(プロフ) - リクエストて受け付けてますか?もし、受け付けているのならパチュレミをもっと書いて欲しいです(小声)出来ればでいいので…… (2019年6月1日 21時) (レス) id: d024afc4b4 (このIDを非表示/違反報告)
なめこの味噌汁 - うれしいいい うー☆ (2018年5月24日 19時) (レス) id: 7d1f6fc3cc (このIDを非表示/違反報告)
れみぃ(プロフ) - レミリア受け本当美味しい。紫レミお願いします! (2017年12月25日 11時) (レス) id: 2a70230ab5 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ - さとレミをください(;ω;`*) (2017年10月7日 16時) (レス) id: e9911c7eb2 (このIDを非表示/違反報告)
レミィぬこぬこ - レミリア総受けお願いします! 頑張って下さい!(`・ω・´ ) (2017年2月2日 9時) (レス) id: a46d8eda0b (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2016年2月21日 8時

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