Unloveable -5- (ページ48)

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ATSUSHI 「超気持ちいい。さすがだね」

隆二「ありがとうございます！」

まさかあのATSUSHIさんにマッサージするなんて
思ってもいなかった。

ATSUSHI「今市くんさー」

隆二「はい？」

ATSUSHI「Aちゃんって弟の彼女だったんだけど、ホントに妹みたいな感じなんだよね。」

隆二「はい… 今日2人を見てて俺も思いました」

ATSUSHI「だからAちゃんがまた笑うようになってくれて嬉しいんだ。ありがとうね」

隆二「いえ、僕は何もしてないですよ」

ATSUSHI「夏休みにさ、俺の両親に会いに福岡まで来てくれて俺も少し会ったんだよね」

隆二「9月ですか？」

ATSUSHI「そうそう、知ってるんだ！」

隆二「はい。俺がAに好きって伝えた日に悠介さんの話をしてくれて、その後ご両親に会いに福岡に行くって言ってて」

あのときは笑わないAを気になってた癖に
理由はムリにきけなかった。

俺からは聞いちゃいけない気がして、、
話してくれるのを待とうと思ってた。

隆二「あの後からなんです。Aが笑うようになったの」

ATSUSHI「そうなんだ。悠介とは5年も付き合ってたからさ辛かったとは思うんだよね。恋に落ちた人が自分の前からいなくなるの」

辛くない人なんていないと思う。

でも俺はそんなAを見てほっとけなくて
無理矢理に近いけど絡んでた。
それでAを知ってくうちに好きになってた。

ATSUSHI「Aちゃんがつけてるネックレス分かる？リングの…」

隆二「あ、はい。いつもつけてます」

俺があげたピアスとそのネックレスはいつも付けてくれている。

さすがにネックレスは勤務中は外してるけど…

何かAの心情が動くときは決まってそのネックレスについたリングを握りしめるんだよな…

誰からもらったのか、自分で買ったのかよく分かんないけど、大事なものだっていうのがわかる。

ATSUSHI 「ネックレスについて何か聞いてる？」

隆二「いえ、付き合う前から付けてたんで」

ATSUSHI 「今市くんに言うのもあれなんだけど、
あのリングね、弟の悠介が倒れた日にAちゃんに渡そうとしてた結婚指輪なんだ。」

隆二「えっ…」

ATSUSHI「Aちゃんの中にはまだ悠介がいるかもしれない。」

悠介さんが生きていたら俺はAと出会えなかったはず

悔しいけど分かっていた事で、
マッサージする手に力が入らない…

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