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思ってもない事が書かれていて、
下を向きながら大和にスマホを返す。





大和 「杉浦の時みたいにさ、

誰かに嫌われてたりしてんのか?」









奈央 「えっ…?」








スマホを受け取りながら弱々しく話す大和に
顔を上げると

切なそうに私を見つめていて
別れ話をする時もこういう顔させてたなと思い出す。





大和 「この前ここに来てたイケメンもいるし、
そいつらと仲良くしてる奈央を妬んでるんだろ?
どうせ」





奈央 「……」






大和 「最近聞いたんだよ、杉浦から。

階段から落ちたのもわざとじゃないにしても
アイツが奈央の事を嫌ってたのは事実だろ?」








奈央 「いいの、もう過去のことは…」








大和 「俺は後悔してる。

あの時奈央を守れなかった事を…」







別れた時は、何が正解か分からず
大和と別れた事は辛かった。




でも





今は友達が側にいてくれるのが嬉しいし、
それでよかったんだと思ってる…





大和 「奈央…」





奈央 「教えてくれてありがとう。私は大丈夫だから…」




これ以上、弱ってるとこを見せたくなくて

平気なフリをして大和に背中を向けてその場を後にしようとした。





大和 「…奈央!」





逃げる私の両肩を掴んで、振り向かせた大和は

付き合ってたあの時のように優しい顔をする。






大和 「今度こそ俺に守らせて。

誰にでも優しいお前がネット上で
人が嫌な気分になるような事しないだろ。なあ?」






酷い事を言って別れたのに
今は大和の優しさがとても懐かしく感じる。






奈央 「ありがとう。でもこれは大和には関係ないから」





とりあえずバイト終わったら
今市に全て話そう。



みんながどう思おうと、いつも一緒にいる
今市や萩花には私がやった事ではないと伝えたい。






(ウィーン)






啓司 「奈央?どした?もう店開けんぞ」






奈央 「あ、はい。大和、じゃあまたね」






大和 「あぁ、成人式の時会おうぜ。

これ、俺のLINEだから」








大和のポケットから綺麗に畳まれた紙が私の手に渡り
じゃあな と言って店を後にした









奈央 「……ふぅ。切り替えよ」









なんだかドッと疲れが出て来た感じ…








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作者名:emirin | 作成日時:2017年5月4日 16時

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