まふまふと思って隣のカラオケの部屋に突入したら全く知らない人がいたお話【歌い手】

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うらたぬきside




彼女は本当に他のリスナーとは少し違うみたいだ。





さっきも俺のためにポトフを作ってくれていた。







『うらたさんは好きなポケモンってなんですか？』


うら「あー、ベタだけどイーブイ。」


『ああ、可愛いですもんねー。』





･･･これが彼女の素なのように感じる。

疑っているのが馬鹿らしく思えた。









ﾋﾟｰ ﾋﾟｰ




『あ、アラーム鳴った。ご飯できましたけど今食べますか？』


うら「うん。」





ポトフめっちゃうまかった。

料理上手、話上手、ゲーム豊富。


･･････居心地良すぎじゃね？まじで。






食べ終わったら薬と水が用意された。
え、オカン･･･。





『今日は早いですけど寝ましょうか。明日は坂田さんたちも帰ってくるんですから元気な姿見せてあげましょう。』









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･･････ハッ、

まさか少女漫画である「ベッド一つしかないから一緒寝よ･･･？」的なやつか！！？？


釜藤さんはそれを狙ってたのか！！！？？






『私お客さん用の敷布団で寝ますね、うらたさんはそのまま私のベッド使ってください。』


うら「あ、はい。」







本当に自分が馬鹿に思えた。

これは熱のせいだ、うん。









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目覚めると朝になっていた。




『うらたさん、おはようございます。体の調子はどうですか？』




体がものすごい軽かった、昨日の熱は嘘みたいだ。




うら「熱もだるさもない、ばっちり。」


『それはよかったです。食パンが余ってたのでフレンチトーストにしようとしてるんですけど甘い物大丈夫ですか？』


うら「大丈夫、むしろ好き。」



朝ごはんがフレンチトーストだなんて･･･、朝から贅沢だ。









しばらく待つと熱々のフレンチトーストが運ばれてきた。




･･････うまそ。









結論、うまかった。





うら「･･････なあ。」


『･･･？はい。』


うら「･･･最初会った日から結構釜藤さんのこと警戒してて冷たい態度とかとってたと思う。不快な思いとかさせてたらごめん。」




頭を下げて上げてみると彼女は目が点になっていた。




『い、いえっ。そのような態度取られたのも他の歌い手さんたちの心配を思ってですから何も謝ることは無いです！本当に、気にしないで下さい！』




必死に伝える彼女。




うら「･･･ふっ。」




逆にその一生懸命さになんだか笑えてきた。








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