プロローグ ページ1
「何、何なの、これ」
麗音は怯えながら、叫ぶ。
「グギャアアァア」
麗音に答えるように“それ”が咆哮する。
”それ“は、化け物としか言い様のない異形だった。麗音は本能的に命の危機を感じ、必死で走る。
(今なら人生最高記録が出せるよ もしかしたら
100m9秒台ぐらいのスピードで走ってたりしてね)
半ば現実逃避のようなことを考えながら走る。
「ぎゃっ」
何かにつまずいて、ころんでしまった。
(痛っ ふざけないでよ、こんなときに)
つまずいた物の正体を突き止めようとしたとき、
「痛たた 何すんだよお前」
と声が聞こえた。
そこに在ったのは、箱だった。それも喋る箱である。
「箱が喋った、、、え、えぇー！」
麗音は驚きの声を挙げる。すると、箱は
「うっせぇな 喋っちゃいけねぇのかよ」
とそんなやり取りをしているうちに、
「グギャアアァア」
化け物に追い付かれてしまった。
(あ、オワッタ)
麗音が絶望していると、
「おい、お前俺に魔力をよこせ」
と箱が言う。
「魔力ってなんなのよ、そんなのどうやってするのよ。」
麗音が問うが、
「いいから、よこせ！」
としか箱は言わない。
(ああもう、どうにでもなれ)
と麗音がやけくそになりながら、自分の中にある“何か”を箱に流し込む、すると、箱の形が変わっていく、
”それは、誰もが知る収穫の形“
「ギャハハ、いい夜だ」
箱の声が聞こえると同時に、麗音の頭の中に何かが流れてくる。
綺麗な金髪をなびかせ、猛々しく戦場をかける自分によく似た一人の少女
(誰、こんな人 知らない)
混乱するなか、
Gray(暗くて)……Rave(浮かれて)……Crave(望んで)……Deprave(堕落させて)……
Grave(刻んで)……me(私に)……
Grave(墓を掘ろう)……、for you(あなたに)……
麗音の口から勝手に意味のわからない言葉が漏れる。体が勝手に動く。鎌に変形した箱を握り、高くジャンプする。そして、化け物を真っ二つに切る。
(自分が自分じゃないみたいだ、あの金髪の子に体を乗っ取られてるのかな)
そんな疑問を打ち消すようにズドンと化け物がゴキンと鈍い音が響いた。
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プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか？できれば五条悟オチでお願い出来ますか？続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年6月1日 8時) (
レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
ユカ - 面白かったです。更新頑張って下さい (2021年4月24日 22時) (レス) id: f8c9fe1d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青眼鏡 | 作成日時：2021年2月14日 10時
