【文スト】 いただきます、したら 『うずまき』 にいました。 にっ！

その92　『うずまきにて』 ページ45

今日も喫茶店うずまきには平和な朝が来る


うずまきは高層ビルの1階で営業している

その故、ビルで働く従業員達が朝、昼、晩に関わらずやってくるので毎日繁盛しているのだ。



「お姉さん！注文いいかい？」


「只今お伺いします！」




ちょうど昼時

一番店内が込み合う時間に、三人組の男が昼食を取っていた




「国木田くん！君の異能で洗剤は出せないのかい？」


「出せてもださん！無駄に手帳の頁を消費するだけだろう！」


「ちぇっ、国木田くんはケチなんだから」


「絶対自 殺に使うつもりでしたよね太宰さん…」




そんな物騒な会話を聞きながらも三人組の一人である少年、中島敦は茶漬けを食べていた

毎日のように繰り広げられる物騒な会話に慣れてしまったのだろう



「国木田さん…今日の依頼はなんですか？」


「あぁ、それはだな」



国木田の口から説明される今日の依頼は不可解な物だった





匿名で探偵社に届いた手紙

それには、『人を探して下さい』の文字と写真、そしてお金のみが同封されていた。




「これがその写真なんだが…」


「これって…Aちゃん！？」


「そういえば…久しく姿を見ていないねぇ」




栗色の髪に瞳の少女は、数日前からバイトに来ておらず音信不通になっていた佐藤Aだった。

探偵社の人間は学業の方が忙しい、等の理由かと当然のように思っていた

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