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♯30 ―spade ページ30

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体育祭。

高校生活にも中学校生活にも欠かせない行事の一つだろう。


そんな時期が俺にも迫っていた。


学級活動の時間、今日はその体育祭の選手決めだった。


俺はなるべく人目につかないように大人しくしていた。

運動はそこまで好まない。


そんな俺とは打って変わって


「どう?出てみない?」
「断る」

湖山は忙しそうだった。

湖山が引っ張りだこになる理由は聞くまでもない。
短距離と長距離で湖山が出れば間違いなく勝てるだろう。

一応男女別だからな…。


でも湖山は「断る」の一点張りだった。


湖山が陸上をやめた理由を知ってる身としては深くまで追求できないし、
無理に頼むわけにもいかない。

いまだ陸上部が諦めきれない逸材らしい。


「…そう。でも、出る気になったら言ってね?」
「…分かった。」

湖山は小さくそう言った。

体育祭がきっかけで全てが始まってしまった湖山にとっては避けて通りたいのだろう。


クラスの一員としてはぜひ出てもらいたい。
でも、事情を知る物としては何も言えない。

湖山の表情はここから見えないので俺にはなにも察することはできない。

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(プロフ) - ちゃめさん» 『ちゃめ』さん、コメント&応援ありがとうございます☆ (2012年9月2日 19時) (レス) id: ea0f0213a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リュウ | 作成日時:2012年9月2日 1時

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