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♯16 ―spade ページ16

「なぁ、里志。」

帰り道、というか学校を出るまでの間女子軍は伊原の忘れものを取りに行くのに付き合って教室に戻って行った。
よって俺達は先に帰ることにした。

「なんだい、ホ―タロー。」

…。

「里志だったらどういう写真を持ち歩こうとする?」

里志は少し笑った。

「変な質問だね。ホ―タローらしいや。」
「大きなお世話だ。」

そうだね…、と里志が考える。


「僕は何かしらの思い出が詰まってる写真を持ち歩くかな。」

「…。」

「それか…もういない人の写真…かな。」

里志が「なるほど」と呟く。


「湖山さんの写真のことだね。何であの写真を持ってるのか。」
「何だ、里志。お前も見たのか。」
「見てないよ。落ちたのが生徒手帳と写真だって言うのは分かったけどね。」
「…。」
「何の写真だったんだい?」
「陸上部の写真だ。」

里志が「へぇ、興味深いね。」という。
の割にはいつも通りだな。

「ホ―タローはその写真に何かあるって思うのかい?」

里志はいつもいいところを突いてくる。


「何かなければ持ち歩かないと思ってな…。」

「でもいいのかい、ホ―タロー。
 それで仮に湖山さんが陸上に復帰したら…古典部を辞めちゃうんじゃないのかな?」

…。

「それは湖山しだいだろ。」

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(プロフ) - ちゃめさん» 『ちゃめ』さん、コメント&応援ありがとうございます☆ (2012年9月2日 19時) (レス) id: ea0f0213a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リュウ | 作成日時:2012年9月2日 1時

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