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母「なんでこんな悪い点取ってくるの!?」
パシッ!
『っ……』
痛い……ちょっとは加減しろよ……
頬が赤く腫れる
原因はボクが今日返ってきたテストの点だ
母「こんな…点取って……恥ずかしいわ」
は?
なにが、恥ずかしいわ。だよ
そんなに恥ずかしいならボクを捨てるなり殺すなりして処分すれば?
あぁ、こいつは犯罪者になる覚悟なんて無いよな
だって───
───弱いもん
母「聞いてるの!?」
パシッ!
また叩かれた
なんだ?こいつは喋る度に人のこと叩かないと気が済まないのか?
母「なんであんたは拓也みたいに賢くないの!?」
そう言ってボクを殴る
……また……兄ちゃん
兄ちゃん、兄ちゃん、うるせぇよ……
俺は……兄ちゃんとは違うのに……
Aっていう一人の
たった一人の人間なのに……
兄ちゃんと違うのは当たり前だろ?
それに……
もう、良い子ちゃんのふりをするのは疲れたし
──────
──
数十分後……
母親からの暴力から解放されボクは自分の部屋へ行った
そしてクローゼットの奥に隠してある大きな箱を引っ張り出した
その中身は……
『…良かった……見つかってなくて……』
大きな黒いリュックを取り出した
中には財布、数冊の本、必要最低限の服それから自家製のスマホの充電器、その他もろもろ……
これらは全てこの日────
───家出をする日のために準備してきたものだ
……やる、今日は……やらないと
それから夜中になるのを待って親の目を盗んで家を出た
『さぁーて……なにしようかなぁ……』
ボクはそのまま闇に染まった街を宛もなく歩き始めた
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作者名:猫魔永遠 | 作成日時:2018年4月25日 21時